米ワシントン州で先月24日から消息を絶っていた女性が、カスケード山地で8日ぶりに発見されたとABC NEWSなどが報じている。
ジョヴァーナ・フダさん(18)は7月24日、シアトル郊外のメイプルバレーにある自宅を出た後、コーヒーショップで目撃されたのを最後に行方がわからなくなっていた。翌日、山深い森の中を通る2号線沿いの峠近くで彼女が乗っていた車だけが発見された。車はガス欠状態で、財布が残されていたという。
キング郡保安官事務所のスポークスパーソン、ライアン・アボット氏によると、車が見つかった地域は携帯電話の電波が届かず、GPSによる追跡が不可能だったことに加え、木々が密集して生えているためヘリコプターを使った上空からの捜索も困難だったという。当局は警察犬などによる捜索隊を組織し、懸命に彼女の行方を追っていたが、一切の手がかりが得られないまま1週間が過ぎてしまった。
失踪8日目となる今月1日、ついに一頭の警察犬がフダさんのにおいを察知し、峡谷の中を1.6キロほど追跡するとノートや靴が見つかった。その近くを流れていた沢を辿り、谷底からおよそ3キロの場所で倒れているフダさんを発見することができたという。意識はあったが朦朧としており、病院へ救急搬送された。この日に見つからなければ、捜索活動は打ち切られる予定だったという。
アボット氏は発見後の記者会見で「捜索救助隊が生きた彼女を保護したと聞き、心から喜んでいます。容態は安定しており、両親に付き添われて病院で治療を受けています。奇跡は起こる、決して諦めてはいけないということを示してくれました。探し続けてくれた捜索隊に感謝します」とコメントした。