「遺族だからこそわかることがある」と語る高知さん。 画像を見る

「衝突した車を発見した人に、母は『このままにしてください。息子にごめん』と言ったそうです。母が亡くなった後、あと数日で期限切れになる生命保険の証書が見つかりました」

 

そう語るのは、元俳優の高知東生さん(55)だ。

 

’16年に覚せい剤取締法違反で逮捕され、来月9月に執行猶予期間が明ける高知さん。そんな彼のTwitterに今、注目が集まっている。きっかけとなったのは、7月19日のツイートだった。

 

《俺が17歳の時に母親は自殺した。その日、寮生活をしていた俺に突然会いに来て「進路を今決めろ」と言い、別れ際に「ねぇ、私綺麗かな?」と聞いてきた。「実の息子に何言ってんや! 気色悪い。もう門限だから行くぞ」と言って車から降りると、母親は泣きながら笑っていた。それが最後の会話になった》

 

前日の18日には、俳優の三浦春馬さん(享年30)がこの世を去っていた。そうしたなかで明かされたこの投稿には、16万件の「いいね!」が寄せられた。

 

「言わずにはいられなかった」

 

高知さんはそう語る。

 

「彼の死やそれを報じるマスコミを見ていて、いろんな部分が自分の中でフラッシュバックしてしまって。居ても立ってもいられなくなりました。なぜそっとしてくれないんだ……と」

 

高知さんが17歳のときに自殺したという母。死の直前、高知さんは優しい言葉をかけられなかったことを後悔することとなる。

 

《その日から俺は「なんであの時『綺麗やぞ、お袋』と言ってやらなかったのか?」「言ってたら死ななかったのか?」と苦しむことになった。喪失感、怒りや悲しみ、様々な感情をどう吐き出していいかわからず、俺はどんどん荒れていき喧嘩ばかりするようになった。今も最後の一言への後悔は消えていない》

 

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恋愛ジャーナリスト・コラムニスト・イラストレーター

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