10月23日から25日まで、東京・松本治一郎記念会館で開催される「死刑囚表現展2020」。
16年7月に障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら46人を殺傷した植松聖死刑囚の作品も出展されるとして、物議を醸している。
神奈川新聞「カナコロ」によると、「安楽死の法制化」「大麻合法化」「美容整形の推進」といった独自の「政策」を角2サイズの茶封筒に書き連ねたものが展示されるという。
記事に掲載された写真には「美は善行を産み出すため、整形手術は保険適用します」「地球温暖化を防ぐため遺体を肥料にする森林再生計画に賛同します」など、植松死刑囚のつづった文章が。
このような企画を受けて、被害者の遺族からは「何ら贖罪の気持ちがない」と不快感や嫌悪感を表す声が上がっているという。
「昨年は08年に秋葉原通り魔事件を起こした加藤智大死刑囚や、15年に寝屋川市で中学生2人を殺害した山田浩二死刑囚も出展。山田死刑囚は、控訴を取り下げたことで死刑判決が確定しました。応募作品は自分の描いたイラストで、『どうして死刑確定者になってしまったんだろう』『助けて下さい!』など後悔を訴えるものでした。山田死刑囚は、今年も出展者として名を連ねています。
この展示会は死刑囚の遺族が残した資金をもとに、05年から始まりました。心の内側を表す手段を持たない死刑囚たちに文章や絵画、詩歌などで表現する機会を与えるために開かれています。背景には死刑廃止を訴える意図が込められていますが、被害者や遺族に対する配慮が欠けるとして強い批判も根強くあります。『やまゆり園』の事件に関しては遺族だけでなく、周辺住民からも精神面の相談が寄せられていました」(全国紙記者)
ネットでは《興味ある》《見に行きたい》《表現の自由は死刑囚にもある》といった声があるいっぽう、批判的な意見も広がっている。
《何のためにやるのだろうか。罪を犯してこういう作品展示とか本にしたりとか、本当に意味がわからない》
《死刑囚の思考に興味はあっても理解も共感もできない。作品と呼べる感性も理解し得ない。展示したその先に何があると思っているのか》
《被害者遺族の傷口に塩を塗るようなことしないでほしいわ》