スイスに住む匿名の夫婦が、生まれた娘に「ツイフィア(Twifia)」という変わった名前を付けた。由来はインターネットのサービスプロバイダ「Twifi」だという。一体なぜそんな名付けをしたのだろうか。
その理由はTwifiが現在行っている、前代未聞のキャンペーンにある。Twifiにちなんだ「ツイフィア(Twifia)」「ツイフィアス(Twifius)」という名前を子どもに付ければ、18年間に渡り利用料が無料になるというものだ。応募方法は出生届の写真をアップロードするだけ。前述の夫婦は、このキャンペーンへの数少ない応募者だったのだ。
地元紙「Blick」のインタビューで、父親(35)は「子どもの名前を売ってしまった」という自覚があると話す。
「Facebookの広告でこのキャンペーンを知った時は、悪い冗談だと思いました。でも、考えれば考えるほど、ツイフィアという名前がユニークに思えてきて、魅力的だと感じるようになったんです。恥ずかしさはあります。ミドルネームとはいえ、娘の名前を売ってしまったようなものですから」
両親は、このキャンペーンのおかげで浮いた60スイスフラン(約7,000円)を毎月ツイフィアちゃんの口座に貯金していくつもりだという。
「この子が18歳になったら、そのお金で運転免許証を取って、車も買えるでしょう」
Twifiaは従業員4人の小さなスタートアップ企業で、8月にサービスを開始したばかり。知名度向上を狙った今回のキャンペーンは世界中のニュースサイトで取り上げられており、成功したと言えるだろう。
しかし、18年持たずにTwifiが倒産してしまった場合はどうなるのだろうか。創業者のフィリッペ・フォッシュは「もしそうなったら、私が個人的に責任を負います。名誉の問題ですから」とBlickに決意を語った。