プレミアム付き食事券事業の利用を呼び掛ける「Go to イートキャンペーンおきなわ」事務局の砂川健二・JTB沖縄旅行営業部長(中央)ら=16日、那覇市泉崎の琉球新報社 画像を見る

 

新型コロナウイルス感染拡大で冷え込んだ飲食業を支援する「Go To イート」事業で、プレミアム付き食事券の県内での利用が17日に始まる。「Go To イートキャンペーンおきなわ」事務局によると、開始時点で県内各地の約450店で利用できる。飲食業界は年末に向けて外食需要の喚起に期待をかける一方で、全国的に感染の再拡大が見られる中で会食機会の増加による感染拡大も懸念される。

 

プレミアム付き食事券は、購入額に25%を上乗せした金額を利用できる。食事券の発売と利用開始は17日午前10時からで、販売期間は2021年1月末まで、利用期間は同3月末まで。食事券を利用できる飲食店は公式ホームページで確認できる。事務局によると、飲食店の参加申し込みは千店を超えており、対象店舗は今後順次増える予定という。

 

16日、キャンペーンのポスターを店頭に掲示するなど準備を進めた「しゃぶしゃぶ紺おもろまち店」の比嘉優店長は「常連客からもGo To イートをやるのかと問い合わせがある。関心は高い」と話す。今年は、職場単位など大規模な忘年会需要が見込みづらいとして「オフィシャルではなく、プライベートな宴席で(食事券を)活用してほしい」と話した。

 

同店は消毒や換気の徹底、カウンターを1席空けて提供するなど感染防止対策をしている。今後、予約が増えても席の間隔などは現状を維持するという。店を運営する碧の又吉日登志常務は「利益は落ちるが、防止対策を最優先する。安心できるように対策を見せていきたい」と話した。

 

一方、那覇市内で居酒屋を経営する男性は「単価の低い店では、席の間隔を空けると、よほど客がしっかり回転しないと利益を上げづらい。満席近くまで詰める店も出てくるのではないか」と話した。県の糸数公保健衛生統括監は16日の会見で、「感染経路が分かっている中で、会食経路が多い。県民に対してマスクをなるべく外さないなどの心構えを求めており、店舗にはシーサーステッカーなどを貼って感染予防を行ってもらうお願いをしている」と話した。

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