11日に浦添市の国道330号伊祖トンネル付近で発生し親子2人が死亡した多重事故で、県警は21日、現場周辺で現地調査を実施した。近くダンプカーの男性運転手(60)から話を聞く方針で、事故原因の解明を急いでいる。調査に伴い同日午前6時半から同8時35分にかけて、国道330号と県道の一部が通行止めとなった。
県警は事故当時のダンプカーを記録した現場周辺の防犯カメラの映像を基に調査を進めた。道路上を数地点に分けて、走行距離や車体位置などを詳細に計測した。捜査員らはトンネル付近の縁石に残ったダンプカーのタイヤ痕から中央分離帯にかけて、メジャーを手に入念に調べた。交通規制による目立った混乱はなかった。
捜査関係者によると、ダンプカーの男性運転手は会話ができるほどに容体が回復した。県警は男性運転手から事故当時の状況などを聞き取るほか、現地調査の結果や防犯カメラの映像などの精査を続ける。
ダンプカーは事故当時、宜野湾市方面から国道330号を南下。浦添市の伊祖トンネルを通過した後、道路左側の縁石や鉄柱に接触し、中央分離帯の門型の鉄柱を倒壊させるなどして反対車線に進入した。鉄柱の下敷きになった車に乗っていた女性(26)と息子(1)が亡くなった。伊祖トンネル付近で、ダンプカーの男性運転手が何らかの理由で正常な運転ができなくなった可能性がある。
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