7月22日は海の日。天皇ご一家の海辺でのご様子といえば、神奈川県の葉山御用邸と静岡県の須崎御用邸が思い浮かぶ。
なかでも皇族方が例年8月、夏の海を楽しまれるのが、静岡県の伊豆・下田にある須崎御用邸だ。伊豆半島南東のほぼ先端、下田市須崎の岬の上に建っている御用邸は、太平洋を見渡せる絶好のロケーション。敷地内には三井浜と呼ばれる小さな海岸があり、その浜で上皇ご夫妻、天皇ご一家、秋篠宮ご一家は海水浴を楽しまれてきた。皇室の方々は公の場で水着になられることはなく、基本的には唯一泳ぐことのできる海岸であるのだ。
皇室担当記者はこう語る。
「平成の頃のご滞在中には、上皇ご夫妻と両陛下始めご一家がお揃いになり、海岸でくつろがれるご様子を拝見できました。まだ涼しい早朝には、海岸沿いを上皇ご夫妻、両陛下、秋篠宮ご一家がよく散策されていました。そして午後、日差しが柔らかくなってから海に入られていたように思います」
96年には、本誌は美智子さまが泳がれる姿も目撃している。その翌日には、上皇陛下がシュノーケリングを楽しまれていた。
「魚類の研究者でいらっしゃる上皇陛下は、シュノーケリングで魚の調査などもされていたようです。その近くに美智子さまが水着でいらしたときには、ご一緒に海を楽しまれている雰囲気が伝わってきました。また、眞子さまと佳子さまは須崎のヤドカリを東京の宮邸にお持ち帰りになり、一年間育て、また須崎御用邸内の浜にお返しになったことがありました。皆さんの思い出の詰まった海岸なのです」(前出・皇室担当記者)
天皇皇后両陛下と愛子さまは、雅子さまのご体調が悪くなってからは一時期、須崎御用邸から遠ざかっていた。
「しかし、愛子さまが初等科3年生のときに久しぶりに滞在されました。さらに5年生になって以降は毎年のように須崎御用邸で夏休みを過ごされ、愛子さまは浜で水泳の練習をされています。帰京されるときには、いつも真っ黒に日焼けされていて、休日を満喫されたのが伝わってきますね。平成最後の夏に須崎御用邸に滞在されたときには、両陛下と愛子さまがそれぞれ貝殻を手にされ、それらの貝の名前を愛子さまがお答えになりました。雅子さまも生き物がお好きなだけに、こうした海辺の生物についても滞在中にお調べになっているのでしょう」(前出・皇室担当記者)
また、海外ご訪問では、ご公務のハードスケジュールの合間に、海辺でのリラックスした表情を拝見することも。秋篠宮ご夫妻は、97年にメキシコを訪問された際、リゾート地・カンクンのビーチで恋人同士のような自然な笑顔をお見せになっていた。
だが、20年以降はコロナ禍のためにご静養や海外訪問の機会はなくなっており、今年の夏も予定されていない。再び皇室の方々が海岸でくつろがれる日が訪れることを願うばかりだ――。