「私、来年2月に死のうと思っていたんですよ。その月で母が還暦になるので、『どうせなら死んで、復讐してやる』と考えたんです。今が12月だから、ほんとだったら後2ヵ月の命……。でも、いまは前向きに生きようという気持ちです」
こう話すのは、地方都市に住む32歳の女性・Jさんだ。
今年、『親ガチャ』という言葉が流行した。ガチャガチャで出てくるアイテムのように、「子供は自分で親を選ぶことができない」という意味で、ネットを中心に広がり、今年の『流行語大賞』にもノミネートされた。
そして、Jさんもそんな親ガチャによって人生を左右された子供の一人。その原因は母親だった。
「母は大手の保険会社で働いている“キャリアウーマン”。外面はいいのですが、家庭では正反対に高圧的で。父の月収を超えていた時期には、『あなたは何をやってもダメ』『私ひとりでもやっていける』といった言葉をぶつけていました」
夫婦はJさんが11歳のときに離婚。すると母の“ターゲット”はJさんに変わった。
「とにかく私を束縛するようになりました。『全部自分の思い通りにさせたい』って感じで。気に食わないとすぐビンタされましたし。私に気に入らないことがあると、すぐに怒鳴るし……。母の機嫌を損ねないよう、顔色を見ながら生きていました。
実は頭を壁にぶつけられたこともあるんです。友達の家で遊んでいたときに熱が出てヘロヘロになりながら家に帰ったら、門限の7時を超えていて。それが気に食わなかったそうで、理由も聞かずに頭をつかんで『ガン!』って」
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