(イラスト:マユボンヌ) 画像を見る

その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、吉本興業所属の“霊がよく見える”芸人・シークエンスはやとも。『ポップな心霊論』は、そんな彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【ラーメン店で仕込みをしていたら……】

 

この連載もついに5周年を迎えました! 始まったばかりのころは、まだラーメン店のバイトが主な収入源だったんですよね。

 

そのころ、友達も系列店でバイトをしていたんですが、そいつはめちゃくちゃ仕事ができたので、朝の仕込みも任されていました。

 

ある日、友達が店長と2人で仕込みをしていると、ガラガラと入り口の扉が開く音が聞こえました。そこで、「すみません、まだ営業時間前なんです」と声をかけたんですが、入り口のほうを見ると、そこには誰もいません。

 

変だなと思いつつ、とりあえず扉を閉めにいくと、店長が「幽霊かもな」とからかうので、「バカなこと言わないでくださいよ」と笑い飛ばしたそうです。

 

厨房に戻り仕込みを再開すると、またガラガラという音が聞こえました。入り口のほうを見ると、今度はちゃんと本部の社員が立っています。

 

そして「今日は休みにするから帰っていいよ」と言うんです。友達が「何でですか?」と尋ねると、「店長がさっき亡くなったんだよ」と。

 

驚いた友達が店内を見回すと、もうそこには誰もいませんでした。でも、店長が担当していた仕込みは、しっかり終わっていたそうです……。

 

【PROFILE】
シークエンスはやとも
1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。20年8月には本連載をまとめた初の著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売された。

【関連画像】

関連カテゴリー: