「女の人はよくしゃべると言っただけだ。本当の話をするので叱られる」
「本当の話を政治家がしないから、世の中がおかしくなっている」
こう語ったのは、森喜朗元首相(84)だ。『共同通信』によると森元首相は6月7日、東京都内で開かれた自民党議員のパーティーで、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を辞任する原因となった自身の発言への批判に対して不満を表明したという。
ここで森元首相の問題発言を振り返りたい。
森元首相は昨年2月、日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で、元JOC会長の竹田恆和氏(74)や現会長の山下泰裕氏(65)について「(竹田氏は)立派な方なので自分で何か意思をおっしゃることはなかった」「(山下氏は)しゃべり方だけではなく、理路整然と1つ1つしっかりした話をされていました」と“男性の話し方”を讃えてコメント。そして、その後こう語ったのだ。
「これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは、女性がたくさん入っている理事会、理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言います。ラグビー協会は倍の時間がかかる。女性がいま5人か。
女性は競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分もやらなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局、女性はそういう、あまり私が言うと、これはまた悪口を言ったと書かれるが、必ずしも数で増やす場合は、時間も規制しないとなかなか終わらないと困る。そんなこともあります。
私どもの組織委にも、女性は何人いますか。7人くらいおられるが、みんなわきまえておられる。みんな競技団体のご出身で、国際的に大きな場所を踏んでおられる方ばかり、ですからお話もきちんとした的を射た、そういうご発言されていたばかりです」
男性の話し方を讃えた上で、偏見に基づいて“女性は話が長い”とした森元首相。そして「わきまえる」といったフレーズもあるため、「女性蔑視だ」との指摘が殺到することとなった。
その後、会見を開き「発言については撤回したい」と釈明した森元首相。しかし記者の質問を遮るシーンや、「オリンピック精神に反する人が会長を続けるのは適任か?」との問いに「さあ?」と返答。さらに記者が問いを重ねるにつれ、「面白おかしくしたいから聞いてんだろ?」とすごむシーンも。辞任を表明したものの“逆ギレ会見”と揶揄され、再び世界中から厳しい声が上がっていた。
そんななか飛び出した今回の「本当の話をするので叱られる」という発言。ネットでは《「あなた不細工ですね」と言って、本当の事だからと叩かれないと思ってるのかな》《そもそも森喜朗が言ってる事は本当の事じゃないんですが》《昔から失言するたびに反省したふりをしてたじゃん。本当のことを言っていないのは、オマエだ!》と呆れる声が上がっている。