「BTSとして10年間過ごしてスケジュールをこなしていくなかで、自分はこれ以上成熟することができないと感じている」
リーダーであるRM(27)のそんな発言が世界中のファンに衝撃を与えている――。
デビュー9周年を迎えたBTS。そんななか持ち上がったのが“活動休止”報道。経緯はこうだ。
6月14日に「真・防弾会食」と銘打たれた1時間程度の動画がYouTubeで公開された。RM、ジン(29)、SUGA(29)、J-HOPE(28)、ジミン(26)、V(26)、ジョングク(24)のメンバー7人全員でテーブルを囲み、食事をしながら語り合う内容だ。
「最初は互いの近況などを話していたのですが、次第に本気モードの話になっていったのです」(K-POPに詳しいライター)
メンバーたちの口から秘めていた苦しい胸のうちが吐露されていき、冒頭の言葉のほか、「疲れ切ってしまった」「方向性を見失った」などの発言まで飛び出した。
「今後は各自のソロ活動を準備しているといった話や『成長して戻ってくる』などの言葉があったこと、また『オフ期間に入った』という言葉が英語字幕で“休止期間に入る”ととれる言い回しになっていたことから(現在は修正済み)、各国メディアが“BTSはグループ活動を休止するのだ”と受け取って“BTS活動休止”と報じたのです」(前出のライター)
報道を受けて、韓国の所属事務所の株価は一時27%の大幅下落。事態を収束するべく、所属事務所は15日、「BTSはチーム活動と個別活動を並行する新しいチャプターを始める」と、活動休止ではないことを強調する発表をした。
「一部で“解散説”まで出たことから、事務所は焦ったのでしょう。一方で、ソロ活動に重心が移り、グループ活動が従来より抑えられることは事実。そして“活動休止”発言以上にファンがショックを受けたのは“彼らはこんなにも苦しんでいたのか”ということではないでしょうか」(前出のライター)
「過去にも韓国芸能界の“奴隷契約”が問題になりましたが、どこの事務所も多額の投資をして人材を育て上げ、デビューしてから回収するシステム。いざ売れたら仕事をどんどん詰め込みます」
韓国のエンタメに詳しいコラムニスト児玉愛子さんはBTSのようなK-POPグループの置かれた状況をこう分析する。
「多くのK-POPグループは海外でも活動をします。日本や中国などのアジア圏での活動がメインですが、アジアを行き来しながら活動するのでも大変な苦労。なのに、BTSの場合は活動範囲が“世界”になってしまった。その多忙ぶりがどれほど過酷なものだったか、想像に難くないですよね」
人気者であるがゆえに、ストーカーまがいのファンも。
「私生活や家族にもつきまとう悪質なファンがK-POPアイドルを苦しめる例も多いです。アイドルたちは心身を命の限界まで追い詰めかねない、さまざまな要因に取り囲まれています。そういうなかでも、RMはファンを気にして『疲れたと言うことも罪のようだ』と葛藤まで感じていたようです」(前出のライター)