ロサンゼルス発ボストン行きのユナイテッド航空機内で6日、非常口を開けようとし、客室乗務員の首を刺した男が逮捕されたと、NBC NEWSなどが報じている。身柄を拘束されたのは、マサチューセッツ州出身のフランシスコ・セヴェロ・トーレス(37)。
司法省の発表によると、フライト中に非常口のドアロックが解除されたという警報が鳴り、客室乗務員が確認するとロックハンドルが本来あるべき場所から動かされ、緊急スライド用のレバーがすぐにでも引ける状態になっていたという。
客室乗務員が、ドアの近くにいたトーレスに話を聞き、その様子から飛行機に脅威をもたらす危険性があると判断。機長にできるだけ早く着陸させる必要があると伝えた。
その直後、トーレスは客室乗務員に突進し、折れたスプーンで首のあたりを3回連続で刺したという。他の乗客がすぐにトーレスにタックルし、数人がかりで押さえつけて手足を拘束。トーレスはそのまま着陸まで身動きが取れない状態に。
逮捕後、トーレスが捜査官に語ったところによると、非常口を開けて飛行機から飛び降りようと思いつき、武器として使うためにトイレでスプーンを半分に折って用意していたという。刺された客室乗務員は、固い襟とネクタイのおかげで負傷はせず、乗客にケガ人も出なかった。
ユナイテッド航空は、トーレスの同社利用を今後一切禁止すると発表。トーレスの身柄はFBIに委ねられ、連邦犯罪として裁かれるという。