大手宅配ピザチェーンの「ピザハット」は4月18日、配送料250円を導入すると発表した。同日より本社を構える横浜市内の店舗をはじめとした全国50店舗で先行導入され、6月19日から全店舗に拡大される。
公式サイトに発表された声明では、《「焼きたて」で「早くて安心」。その品質を守るため、これまであらゆる策を検討してきました。けれど人件費や燃料代が上がるなか、無料で続けることは、どうしても難しくなってしまいました》と、理解を求めている。
同日夕方、この件を神奈川新聞電子版「カナコロ」が報じると、Yahoo!ニュースでは2000件を超えるコメントが寄せられ高い関心を集めた。
《当たり前のことだと思う》《いいと思います!》と賛同する声がある一方、《普通に配達料の入った価格だと思ってた》《配達料って今までも商品代金に含まれてなかった?》と疑問視する声も。
現在ピザハットでは、6月18日までデリバリーは30%、持ち帰りは50%オフとするキャンペーンを一部店舗で実施中。つまり、配送料が全国一律に導入されるタイミングで割引キャンペーンが終了することになる。長らくデリバリーは「配送無料」とされてきたが、そもそも商品代金に含まれていなかったのだろうか?
本誌が「ピザハット」に取材を申し込むと、21日にマーケティング部より次のような回答があった。
――これまで商品代金に配送料は含まれていなかったのでしょうか?
「これまで含まれておりました。そのため、テイクアウトのお客様には、キャンペーンのサービス価格でご提供させていただくなど実施しておりました。(デリバリーとテイクアウトの価格差で配達人件費、従業員待機費用、燃料代等をみておりました)
しかしながら、昨今の人件費高騰、人員不足による確保のための求人費高騰、燃料高騰により、その価格差が持ちこたえられなくなりました。商品全体の値上げも検討しましたが、ピザハットは店舗の出店拡大、立地改善、システム利便性向上を強化しており、テイクアウトではお求めやすい価格を維持したいと考えました」
――配送料導入は人件費や燃料代の高騰が理由とのことですが、別途、商品の値上げが検討される可能性はありますか?
「本件に関してはおこたえできかねます」