「今年10月クールの『月9』は同枠初となるトリプル主演で制作されます。その主演の1人が大沢さんなんです。クリスマスに横浜で起きた事件を軸に、刑事・キャスター・シェフの3人の主人公が交錯する1日を1クールで描く、ミステリーテイストの作品。大沢さんはシェフを演じるそうです」(映像制作関係者)
民放の連ドラにレギュラー出演するのは’11年4月クール放送『JIN-仁』(TBS系)以来、約12年ぶりとなる大沢たかお(55)。大沢といえば、’15年大河ドラマ『花燃ゆ』出演後、’16年から約2年間にわたり俳優活動を休止していた。“俳優の仕事が無くなってもいい”という覚悟のもと、渡米したという。
’21年11月放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)で、大沢はその理由をこう語っている。
「追い込める感覚がなくなっちゃったんですよね。自分のテーマとしているところまで演技ができないなって思ったし、そんなんで仕事を引き受けるのってちょっと失礼なんで、じゃあ、ちょっと俳優は一回離れようかなって思って、離れましたね」
渡米後には英国にも渡っている。そこで米ブロードウェーと並ぶミュージカルの聖地、英ウエスト・エンドで全編英語の作品『王様と私』に参加。役者として着実に経験を積んだ。
その後、複数の出演オファーが舞い込んだこともあり帰国した大沢。もともとストイックだった大沢だが、役作りにさらに磨きがかかったようだ、と芸能関係者はいう。
「’19年4月公開の映画『キングダム』では役に合わせて20kg近く増量した、と話していましたね。’20年12月の主演舞台『INSPIRE 陰陽師』では1カ月半で10kg減量。続く映画『キングダム2 遥かなる大地』では前作よりさらに増量して撮影に挑んでいました。
同作の撮影中、コロナ禍で撮影が休止となっていた時も、筋肉をキープするためにハードなトレーニングを毎日続けていたそうです。しかし、その最中に全治2カ月ほどの怪我を負ってしまったとか。撮影再開後も、共演者たちには怪我のことは伝えず、痛みをこらえて馬上での撮影をこなしていたと報じられたこともあります」
俳優復帰したあとの’20年2月のインタビューでは「リセットしてゼロから臨んでいる感じです。死ぬ気でやらないと成立しなかったデビューしたての頃に」と意気込みを語っていた。
大沢の所属事務所に「月9」主演について聞いたが、「コメントできることはありません」と回答するのみだった。
もともとモデルとして活動していた大沢が俳優に転向してドラマデビューを飾ったのが’94年7月クール放送の月9『君といた夏』(フジテレビ系)だった。それから約30年。大沢にとって「月9」帰還は“原点回帰”となる。9月29日にはプロデューサーも務めた主演映画『沈黙の艦隊』も公開される。大沢にとって今年は実り多き秋になりそうだ。