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10月の政権発足以降、高い支持率をキープしている高市内閣。報道各社の調査の中には支持率が8割を超えているという結果も見られるが、その人気を支えている要因の一つに、高市早苗首相(64)の外交力があげられる。

 

高市氏は10月26日にマレーシアで開催されたASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議で本格的な外交デビューを果たし、28日には日米首脳会談のため6年ぶりに来日したトランプ米大統領(79)を東京で迎えた。さらに、30日の渡韓と同時に韓国の李在明大統領(61)と会談したほか、翌日には同地で中国の習近平国家主席(72)とも会談した。

 

就任前は、外交の経験不足が指摘されていた高市氏。今回の過密な外交スケジュールを走りぬいたことで、徐々にその評価を覆しつつあるが、ターニングポイントとなったのは、やはりトランプ氏との会談だろう。

 

「高市氏は安倍晋三元首相の路線を継承する立場で知られ、安倍氏といえば、第1次政権時のトランプ氏と親密な関係を築いた。今回の会談で、高市氏は“後継者”であることをアピールし、安倍氏とトランプ氏が親交を深めたゴルフ外交を念頭に、安倍氏が使用していたパターを贈呈。会談では、日米関係のさらなる発展を確認したほか、トランプ氏が安倍氏との友情について口にする場面もありました。

 

会談の後は、横須賀米軍基地で演説が行われたのですが、トランプ氏が目的地に向かう大統領専用ヘリに高市氏を同乗させるという異例の好待遇も。そのほか、トランプ氏が27日に来日してからも慎重姿勢だった、北朝鮮による拉致被害者家族との面会も実現しました。これには高市氏をはじめ日本側の調整力を評価する声が高いです」(政治部記者)

 

こうしてトランプ氏との“親密ぶり”を構築した高市氏だが、実はもう一人、トランプ氏との接触が期待されていた野党の議員がいる。それは、日本保守党・島田洋一衆院議員(68)だ。

 

というのも、島田氏をめぐっては、トランプ陣営との“距離が近い”ことが支持者の間でも知られていたからだ。たとえば、昨年の10月の衆院選が行われる直前の街頭演説で、島田氏は以下のように語り、拍手喝さいを浴びていた。

 

「(トランプ氏は)綺麗ごとを聞かされるのが大嫌い。日本の政治家はアメリカに行っても、民主党方面の綺麗ごとをいう人間とばかり付き合っています。だから、トランプ氏及びその周辺は、日本の政治家のほとんどを相手にしていません。しょうもない綺麗ごとを聞きたくないということですね。

 

その点、私は信頼を得てまして、向こうも私のことを安倍さんのブレーンの一人と認識していたこともあって、色々突っ込んだやり取りを、ずっとやってきました。したがって、私を含む日本保守党のメンバーが国会に何人も行けば直ちにですね、日本の国会においてトランプ政権と最も太いパイプを持つのは、日本保守党ということになります」

 

さらに、日本保守党の百田尚樹代表は昨年11月、Xにこう投稿している。

 

《私たち日本保守党が島田洋一を候補にしたのは、トランプ大統領が返り咲くということを見越してのこと。トランプ陣営&共和党の幹部と太いパイプを持つ島田洋一を国会議員にすれば、日本の国益に繋がるはずと確信していたからだ。

 

あともう一つ、島田洋一は必ずトランプ大統領に拉致問題の解決を迫るはず。来年の春に大きく進展する可能性がある》

 

ところが、トランプ氏が会談を終え、29日に日本を発ってから1週間。高市氏は11月3日、拉致被害者の帰国を求める国民大集会に出席し、「解決のためには手段を選ばない」と力強く訴え、トランプ氏と被害者家族の面会の成果を強調したが、島田氏からは、トランプ氏との接触や拉致問題解決に向けた進捗など、具体的な報告が上がってこないこともあり、Xではこんな声が上がっている。

 

《トランプ陣営と最も太いパイプを持っている漢こと島田洋一氏。成果報告期待してますよ》
《トランプ大統領の来日でお会いできたのでしょうか?》
《島田議員は「トランプ政権との太いパイプ」を衆院選でアピールしてその結果議員になったのだから、最低限、何らかの説明が必要ですよね》

 

「トランプ氏は今回、あくまでも高市氏をはじめ政府関係者との会談のために来日したわけで、一人の国会議員と面会の時間を調整するのはさすがに難しかったのではないでしょうか。一人だけ特別待遇という訳にもいかないでしょうから……。安倍氏の妻・昭惠さんはトランプ氏と面会していたようですが、これは本当に特殊なケースでしょう。とはいえ、保守党の百田代表は3日に開催された拉致問題に関する国民大集会のスピーチで、衆院の『拉致問題等に関する特別委員会』のメンバーに、島田氏の名前がないことに怒るなど、問題意識はかなり強い様子。島田氏にとって、拉致問題はライフワークでもありますから、トランプ氏側との“パイプ”をフルに使って、少しでも早く吉報を聞かせて欲しいところです」(前出・政治部記者)

 

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出典元:

WEB女性自身

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