交通安全協会は多くの警察官OBを職員として受け入れている 画像を見る

「先日、運転免許証の更新をしたら、受付で『交通安全協会に入会されますか。任意です』と言われました。年間数100円とはいえ、これまで入会していなくても困ったことはないので断りました。私の後ろに並んでいた年配者をはじめ、みんな入会しなかったので、組織として成り立つのでしょうか?」(50代男性)

 

免許更新時には必ずといっていいほど勧誘される交通安全協会。何となく加入している人もいるのではないだろうか。警察組織に詳しいジャーナリストの寺澤有さんが解説する。

 

「“安協”は3つの組織に分けられます。全国組織である全日本交通安全協会、運転免許試験場で勧誘してくる、都道府県ごとに設置された都道府県安協、そして各警察署内での運転免許更新時に勧誘してくる、地区交通安全協会、略して地区安協です」

 

“安協”への加入は任意だが、かつては任意であることの説明が十分でないまま勧誘されることがあった。そのため、地区安協は、かつては免許保有者の80~90%近くの高い入会率を誇ったともいわれている。

 

しかし、近年は全国的に加入者が減少の一途をたどっている。たとえば徳島県内の交通安全協会は、近年、入会率50%で推移していたが、2023年度には過去最悪の45%をマークしたと報じられ、滋賀県では公式サイトで、2021年の入会率が36.2%と公表している。今後もますます入会率は下がっていくと、寺澤さんは予想している。

 

「免許更新時に安協に入る唯一と言っていいメリットが、次回の免許更新時にお知らせをくれることでした。かつては更新をうっかり忘れる人が年に100万人近くいるといわれていたんです。しかし1994年、道路交通法が改正され、すべての人に更新のお知らせが届くようになったんです。唯一のメリットがなくなったわけですから会員は減りますし、未加入でもまったく困らないから、退会した会員が戻ってくることもない。今後も減り続けることになるでしょう」

 

さらに、交通安全協会の会費にまつわるネガティブな報道も、入会率激減に拍車をかけたという。

 

「会費の使途については、私自身、何度も報じてきました。地区安協は任意団体で、とくに会計報告の義務を負いません。事実上監査もないし、何に使われているのかわからないのが実態です。私が調べたところ、署員の餞別や飲み食い、こづかいに使われていました。警察官の旅行の際のストリップ代に使われていた実例もあり、これは新聞でも報じられています」

 

2022年には、南あわじ交通安全協会(兵庫県)の元事務局長が、積立金を1400万円着服し、パチンコなどに使ったことが報じられている。

 

「“入会しなくてもデメリットがない”“会費がメチャクチャな使い方がされている”という情報がインターネット上でも行き渡るようになり、信用を失い、さらに会員数が減ったのでしょう」

 

こうした現状を、各地の交通安全協会はどのように受け止めているのか。

 

「取材はご遠慮したいと思います」(東京都内のA交通安全協会)

 

「啓蒙活動はしておりますので、交通事故を減らすことに賛同してくださる方にご入会をお願いしていますが、入会するメリットはないので……」(東京都内のB交通安全協会)

 

「(取材は)控えてもらわないと。やっていくのにいっぱいなので」(兵庫県内の交通安全協会)

 

交通事故を予防するための子供への教習や、路上駐車を減らすための公営駐車場の運営など、有意義な活動も行っている交通安全協会。免許保有者からの信頼を得ることができるだろうか。

 

画像ページ >【写真あり】子どもへの交通安全教育など有意義な活動も行っているが……(他1枚)

出典元:

WEB女性自身

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