日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士(写真:共同通信) 画像を見る

福山雅治(57)が演じた人気シリーズ『ガリレオ』の主人公・湯川学。東野圭吾氏の小説に登場する天才物理学者だが、その名前のモデルとなったとされる人物が、日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士(享年74)だ。

 

その湯川博士がかつて暮らしていた邸宅が、当時の面影を残したまま7600万円で売りに出されている。ある不動産サイトに掲載された物件名は「博士の愛した邸宅」。昭和初期に建てられた和洋折衷の2階建ての建物で、応接室には博士が実際に使っていたという黒板が今も残っているという。所在地は関西有数の高級住宅地として知られる兵庫県西宮市苦楽園だ。

 

「苦楽園は六甲山麓のふもとの丘陵地にあり、緑豊かな環境と海を見渡せる眺望の良さが特徴です。この辺りは明治末期にラジウム温泉が発見されたことから保養地として発展しましたが、温泉は枯れて、現在では財界人や文化人の豪邸が立ち並ぶ高級住宅街となっています。市の境を挟んだお隣には、芦屋の中でも別世界と言われる国内屈指の超高級住宅街『六麓荘』もあります」(不動産業関係者)

 

湯川博士がこの家に引っ越してきたのは、新婚生活が始まって間もない20代の若き研究者だった頃だ。博士は、自身の半生を振り返った自著『旅人 ある物理学者の回想』(角川書店)のなかで、この家への思い出を綴っている。

 

《この年──昭和八年の夏から、私ども一家は苦楽園に新しく建った家に住むことになった。この家が、私にとって忘れることのできない、思い出の家となったのである》

 

夕食後には部屋の窓から西宮や尼崎の街にともる灯りを眺め、休日には近所に散歩に出る。後に日本人として初めてノーベル物理学賞を受賞することになる湯川博士だが、受賞につながった中間子理論のアイデアはこの家に暮らしていた時代にひらめいたものだったという。

 

後に世界的な研究者となる博士の暮らしを今に伝える建物が、一般の住宅として売りに出されているのは興味深い。

 

今年は、湯川博士にゆかりのある話題も続いた。7月には『ガリレオ』シリーズの原作者である東野圭吾氏が大腸がんのため68歳で亡くなった。『容疑者Xの献身』や『白夜行』など数々のベストセラーを世に送り出した作家の訃報は、多くの読者に衝撃を与えた。いっぽうで、10月にはノーベル化学賞に、東京理科大学名誉教授の硤合憲三氏(76)が選ばれたという嬉しいニュースも聞こえてきた。

 

湯川博士が引っ越してきてからおよそ93年。かつてこの場所で研究に打ち込んだ博士の記憶をとどめる邸宅が、いま新たな住人を待っている。

 

画像ページ >【写真あり】現在、売りに出されている湯川秀樹博士の旧邸(他1枚)

出典元:

WEB女性自身

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