11月2日、東京国際映画祭上映作品の『山﨑リバーサイド -俳優の肩ごしに-』の舞台挨拶に、俳優・山﨑努(89)が登壇した。
同作は、山﨑を追った初のドキュメンタリー映画。本人のインタビューや、俳優の渡辺謙(67)、柄本明(77)、鶴見辰吾(61)、香川照之(60)、映画監督の山田洋次(95)らのインタビューで構成される。
’24年にステージ4の食道がんを患ったことを公表していた山﨑。この日の舞台挨拶では、「僕は無心でカメラの前にいること。それを目的としていました。病気で死にかけた直後だったので、この世の皆さんとお別れのメッセージをすることが、心の隅にありました。お別れのメッセージがこの映画になればいいなと思っていました。その気持ちは今も残っています」と語った。
舞台挨拶には、渡辺がサプライズ登壇し、「病み上がりだし、年齢のこともあるし、山さんの体が心配で、しんどいことやって体壊したら心配だからという話はしていたんです」と撮影中に山﨑を労わっていたことを明かしつつ、「この映画を拝見して、監督が上手にすくいあげてくれたシーンの積み重ねだと思いますが、山さんがどうやって生きてきたのか、どうやって俳優をしてきたのかということが、宝石のように散りばめられた映画だと思います」と見どころを紹介する一幕も。
そして、今年俳優人生70年という大きな節目を迎えた山﨑は、「全然実感がない」と切り出し、今後の俳優人生について以下のように語った。
「やめる気もないし。30周年とか40周年とか、全く意識になかったですよね。毎日毎日が新鮮でね、楽しくて不安で、夢中になっているうちに経ってしまった。70年なんてとんでもない話。僕は7年ぐらいのつもりでいますけど(笑)」
「やめる気もない」――。往年の映画ファンからしてみれば、これほど嬉しく、心強い言葉もないが、近年の山﨑は闘病のほか、俳優の仕事から一時的に離れざるを得ない事情もあった。
「最近の山﨑さんといえば、NHKドラマ『正直不動産』シリーズ(’22年、’24年)、TBS系ドラマ『アトムの童』(’22年)、今年5月公開の映画『映画 正直不動産』に出演していますが、’19年5月公開の映画『長いお別れ』から’22年の『正直不動産』放送まで、しばらく表舞台から遠ざかっている時期がありました」(芸能関係者)
当時は関係者の間で山﨑の体調を心配する声もあったというが、’21年6月、本誌は事実上の休業状態だった山﨑を目撃。自宅近辺で、山﨑が杖をつきながら優しい眼差しを向けていたのは、訪問介護のヘルパーと思しき女性に付き添われながらゆっくりと歩く妻・黛ひかるさん(87)だった。
「’19年にひかるさんが自宅の階段で足を踏み外して、骨折してしまったそうです。これまでと同じように家事ができなくなったこともあって、訪問介護を依頼するようになったとか。家事を任せることが多かった山﨑さんも骨折後は積極的に家事を行うことが増え、ひかるさんを献身的に支えていたんです。休業状態の背景には、ひかるさんへの“老老介助”があったんですよ」(前出・芸能記者)
こうした事情もありながら、今度は自身に病が見つかった山﨑。それでも苦難を乗り越え、今回の舞台挨拶で飽くことない役者としての探求心を見せつけたわけだが、舞台挨拶翌日、山﨑がXを更新し《久しぶりに人中に出て、少し疲れたけれど、うまく行って本当によかった》《昨日は、皆さんありがとう》などと綴ったところ、ファンからは以下のような応援のメッセージが続々と寄せられていた。
《山﨑さんの現役感を感じて、若造として気合が入りました 謙さんとならぶと今でもたんぽぽのテンガロンハットとその相棒の姿が目に浮かびます 私の希望は まだまだ、山﨑努を見ていたいです これからも頑張ってください》
《まだまだ俳優人生を楽しんで下さい》
《子供の頃に念仏の鉄を見てその圧倒的な存在感に魅了されてしまいました 大好きな俳優さんです これからもお元気でいてほしいです 応援しています》
役者人生70年。まだまだ道を切り拓いていく山﨑に注目だ。
画像ページ >【写真あり】杖をつきながら後ろで妻の散歩を見守る山﨑(他4枚)
