第43話 アルツハイマー病の母と孫たち
この映像ブログで何回も書いてきたが、母は、アルツハイマー病発症以来、益々<我の世界>が、強くなり、そこから自分の気持ちや感情を発信してくるため、必然的にストレートな発言が、多い。
母には、もはや<まず考えてから発言をする>ということは、不可能なのだ。
また、例えそれを指摘したところで、母には、第3者の視点が、全く欠落しているため、不毛な結果に終わってしまう。
とまあ、大人になった娘であり、監督である私には、分析し、理解が、出来るが、子供達には、どうなんだろう?
母には、孫が、4人いる。
妹の子供3人と私の子供1人だ。
高3の姪っ子、高1の甥っ子、それに小学校5年生の姪っ子と息子。
それぞれが、母とは、違う付き合い方をしているのが、面白い。
高3の姪っ子は、心優しい子で、時々、夜になって母屋にやって来る。母の繰り返す話しを辛抱強く聞き、そして、同じ質問に何回でも真摯に答えてくれる。
ただ、姪っ子にもしたたかなところが、あり、自分の母親(私の妹)と衝突した時に母屋に来ることが、多い。母は、妹の事をキライであると「口言」してはばからない事を知っているので、2人で妹の悪口の言い合いになり、姪っ子なりに溜飲を下げて帰って行くのだ!
甥っ子は、母のアルツハイマー病とは、全く向き合えず、その結果、交流は、ほとんどなくなってしまった。彼なりに思うところは、あるのだろうが、甥っ子のようなタイプは、例えば、自分の親がアルツハイマー病にでもなったら、全く受け入れられないんじゃないか、と思ってしまう。男に多いのかな?
息子と同じ11歳の姪っ子、こっちゃんが、一番、自然体だ。母のアルツハイマー病を受け入れ、しかし、時には、母の毒ある発言にも動ぜず、キチンと反駁する。私は、こっちゃんに感心させられる事が、多い。
さ〜て、いよいよ息子の番だ。
アルツハイマー病のオバアちゃんと、どのように生活を共有するのか。とても興味深い。
しかし、これって、母親目線ではなくて、やっぱり監督目線、なんだろうか・・・
2011.2.5 (土)更新予定!<動画42:息子が、オーストラリアからやって来た日・後編>