――7月2日リリースの1stミニアルバム『線香花火』なんですが、7人7色の恋愛模様を現在女子中高生に訴えるというコンセプトですが、7曲収録してみて、全体の感想は?
井上苑子:今までになかったくらい自分で気に入っているんです。ほんまに自分に共感と言うか、心にグサッとくるのがあって。特に『線香花火』とか、歌詞見ていただいたらわかるんですけど、すごい“胸キュン”な感じなんですよ、歌詞自体が、恋愛ソングで。それがもう一番お気に入りなんですけど、「何がなくても会いたい時に会える距離になりたい」っていうのがすごく好きで、あとは「多分二文字はそれぐらいでも言えることがあるの」二文字っていう、好きの言葉を“二文字”っていう言葉にしてるのがもうすごい好きなんです。
――線香花火がそういう曲だとすると、『Wake Up』は?
井上苑子:『Wake Up』は、ちょっとあたしの中では爽やかな朝のイメージがあって、で本当にイメージなんですけど、外国でちょっと靴とかも履いたままの家で軽く寝てたんですよ。で、「あ、寝ちゃってた」と思ってたときの「はぁ~」みたいな。浅い眠りやったけど、気持ちよかったみたいな雰囲気が私の中ではあるんです。明るい曲なんです。アルバム自体ほぼ明るい曲なんですけど、この曲は朝に聴いていただきたい曲ですね。爽やかにいきたいときとかに。
――『Wake Up』が朝だとすると『ボクキミポケット』は?
井上苑子:『ボクキミポケット』はまた別で、ちょっとさみしい感じがメロディーからわかるんですけど、歌詞が前に押してくれる歌詞なんですよね。背中を押す。昨日は捨てようみたいな。前に進みたいときに聴いてほしいですね。
――苑子ちゃんの中にも会いたいという気持ちがあった?
井上苑子:このメロディーだったら私は絶対前に進めるような曲にすると思ったんで。
――では『Fly Away』は?
井上苑子:全部英詩なので、モスボールさんが元々曲があって、けっこう知ってる方は知っている『Fly Away』って曲だったんですけど、それを井上苑子が歌わせていただいたんですね。元々歌は入っていたんですけど、男の方の声で。めちゃくちゃカッコイイ感じだったのを井上の女の声で、雰囲気は変わるかもしれないんですけどすごくピアノもキレイに入っていて、疾走感溢れる曲です。
――では『Say My Name』は?
井上苑子:『Say My Name』は、ライブで皆一緒に歌おうと思って「おっおっおおお~」ってみんなで言う場所があるんですけど、めちゃくちゃリズムが簡単なんです。皆さんライブで歌ってくれているんですけど、この曲も明るくて、歌詞はちょっと切ないんですけど、でもこれもキュンとするポイントがあって「君が笑えばいい」とか、好きな人と自分との曲だと思うので、恋愛している人に聴いていただきたいですね。
――『青とオレンジ』は?
井上苑子:『青とオレンジ』は、この曲も恋愛ソングなんですけど柳沢さんが書く歌詞って、線香花火も自分にグサグサきて、私のイメージは女の子が書いてる歌詞です。「知らない知らない知りたくもないよ」って言ってるのに、最後の方には「知りたいよ本当は」って言うところがまた可愛くて、もう言っちゃうんやみたいな。知りたいと言っちゃうくらい好きなんですよ。とにかく歌詞に注目してほしいです。サビもなんですけど、恋愛してる人に届けばいいなぁって思います。
――なんかリアルな感じですよね?
井上苑子:そうなんですよ、リアルなんですよ!
――ずっと一緒にいたいとか、同じ気持ちでいたいとかじゃないじゃないですか。そういう7曲を聞いたわけですが、苑子ちゃん的なリアル恋愛感情とも重なるところも?
井上苑子:えー(笑)!
――人を好きになるとどうなるんですか?
井上苑子:人を好きになると…普通です。このままです(笑)。
――朝から晩まで好きな人のこと考えているとか。
井上苑子:そんなことないです。全然ないです。好きになると、たぶん好きって言っちゃうと思います。わかんないですけど。
――直接好きって言っちゃうタイプ?
井上苑子:言っちゃうと思います。嫌なんですよね、ウジウジしてるのが(笑)。
――苑子ちゃんからするとこの7曲の中で近いなっていうのはどの曲になるんですか?
井上苑子:『青とオレンジ』かな。私あまり『線香花火』みたいにキュンキュンするようなことはできないので。「知りたくもないよ」って強がっちゃう部分はあると思います。
――でも逆にそうすると、歌手としての井上苑子は『線香花火』みたいな思いをストレートに伝えたい?
井上苑子:そうですね。その通りですね。めっちゃこういう歌詞が書きたくてこういう曲が私欲しかったんですよ、自分の中で。なので『線香花火』をいただけたときはもう本当に嬉しくて、自分で歌って聴いて、めちゃくちゃお気に入りになりましたね。
――どうですか、一番最初に取材させてもらったときと比べると、例えばツイキャスですごい人気が集まったり、ツイッターでもフォロワーがばんばん増えてったり、無料ライブも観客がどんどん増えて環境がどんどん変わっていっていると思うんですけど、今の環境って苑子ちゃんにとってどういう感じですか?
井上苑子:大阪に帰った時にライブにすごくお客さん来て下さったんですけど、ほとんどの皆さんが大阪では初めましての方がけっこういて、「なんで知ってたんですか?」って言ったら「ツイキャスで」みたいな人がめっちゃ多くて、嬉しかったですね、ツイキャスがあって良かったなと思いました。
――こういうツイキャスみたいなコミュニケーション手段と、自分がギターで歌ってるコミュニケーションは全く別な方向じゃないですか。でもその中では一つのコミュニケーションが守られているっていう実感とかどうですか?
井上苑子:ツイキャスでも歌ったりギター弾いたりしてて、それを聴いて好きになって下さって、ライブにも来てくださってるんで、ちょっと嬉しいです。
――苑子ちゃん今年はどんな方向に行きたいなとか夢ってありますか?
井上苑子:夢はフェスに出たいんですよ。ロッキンに出たいんですよ。めっちゃこれ夢で、全然昔知らなくてロッキンジャパンのことを。で、去年連れて行ってもらって、その時めちゃくちゃ楽しくて観てるのもなんですけどステージの真裏から見せてもらったんですけどめっちゃやりたいと思いましたね。だから夢はロッキンにでることですね。
――でも意外に近い夢じゃないですか?
井上苑子:どうなんですかねー、近かったら嬉しいですけどね。ちょっとまだまだです。
――今はギターのお弟子さんでもある怒髪天の増子さんみたいに30年かけて武道館いっぱいにするみたいなちゃんとしたミュージシャンがちゃんと受け入れられている時代じゃないですか。その中で苑子ちゃんの歌声って色んな年代がファンになると思うんですよ。だからあえてそういう意味でこれから苑子ちゃんが発信していきたい音楽とか伝えたい人たちっていうのはどんな人たちですか?
井上苑子:私はバンドでやっていきたいとは思っているんですけど、私と同年代の人とかにもいっぱい見に来ていただきたいですし、上なら何歳上でも音楽、バンドとか私の歌詞を聴いて好きになったとか何でもいいので、ちょっとでもその人にささってもらえたらいいな思って歌っているんです。どんな世代の人でも聴いていただけるように私が良い歌詞を…例えば『線香花火』みたいに胸キュンの歌詞を書いてみたり、あとはちょっと大人な曲を作ってみたりとかしたいですね、これから。
――これからツアーというかライブも色々とやられると思うんですけど、ライブについての目標というか抱負はありますか?
井上苑子:ライブはみんなと一緒に楽しむライブが好きで、自分がお客さんで行くライブもそうなんですけど、一緒にノッたりして楽しみたいじゃないですか。だから、自分がやる側になったときにお客さんにもそういう人がいると思うんで、一緒に歌ったり、バラードとか、もしやるんだったら感動を届けれるようなライブにしたいんです。今はまだおちゃらけたMCが多いんですけど、ちゃんとした人生のこととか、今までライブに観に行かせてもらったボーカルの方とかはすごい感動するMCをしてるんですけど、私にはまだそれが全然ないので、鍛えつついっぱい色んな方に感動と楽しみを与える歌手になりたいですね。
――今回の1stミニアルバム『線香花火』を、これからたくさんの人に聴いてもらうと思うんですけどその人たちへのメッセージをお願いします。
井上苑子:私の初のミニアルバム『線香花火』なんですけど、今までシングルを1st2nd3rdと出してきて、弾き語りをしている自分とちょっと差がある音楽だったかもしれないんですけど、ミニアルバムはシングルに入っているようなバンドサウンドの曲も入りつつ、あとはちょっと爽やかな曲もたくさんあるので、本当に歌詞もすごくいいので、たくさんの方に聴いていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします!
井上苑子1stMiniAlibaum『線香花火』
1,800円(税込)で発売中
TSUBASA RECORDS
http://www.youtube.com/watch?v=wh-OFLhLV64
・11月19日に4thシングル発売
・12月11日の誕生日にO-WESTでのワンマン決定