Instagramを中心に話題沸騰中のイラストレーター・横峰沙弥香さん。2015年に産まれた愛息「まめちゃん」の爆笑成長記録を、ほっこりするイラストとともに本誌で連載!
毎度毎度冒頭が同じようなイラストで大変心苦しいのですが、
今まさにそんな時期を生きている私たちには毎日がこんな有様です。
今回は、1歳7カ月を迎えた息子・まめがはまっている「踏切」の話。
とにかく踏切が好きなまめ。
暇さえあれば踏切を見に連れて行ってくれと大騒ぎするのですが、我が家の近くには手ごろな踏切があります。そこに連れて行ってあげさえすればうっとりと踏切を眺めて機嫌よく笑っていてくれるので、こちらとしても大変助かります。
ところが困るのが雨の日。
近いとはいえ、雨の日に子連れで外出は正直避けたい。
すでに10kg以上となったまめを抱っこして傘をさすなんて、罰ゲーム以外の何でもありません。
バギーに雨避けとレインコートで行くか、抱っこ+レインコートで行くかなどなど。さまざまな案が脳内を巡りますが、私に決定権はありません。
決めるのはまめなのです。
なので、極力家の中で過ごすよう誘導するようにしています……。
とはいえ、イヤイヤ期の恐ろしさ。
他の遊びを提案しようが根気よく諭そうが効き目はなく
、
踏切を見られるまでものすごい力で暴れのたうちまわり、延々泣き続けます。
こんなときは、そう……納得させるしかありません。
ついに根負けして、近くの踏切に向かう私。
この日の気分は抱っこ紐だったようで、レインコートはNGとのことでした。
最悪のパターンです。
しかし踏切を見た瞬間、まめはピタリと泣き止み、
雨に濡れそぼる踏切をじっと眺めます。
泣きはらした目で、しかし口元には笑みをたたえて。
時折、踏切の音を口ずさんだりして……。
ああ、こんなことなら早く連れてきてあげればよかった。
濡れるのがめんどくさいとか風邪をひくんじゃないかとか、そんなの結局親のエゴじゃないか……まめの笑顔だけが私の幸せだというのに――。
目標を達成したまめと私、 奇妙な達成感の中家に帰ろうとすると
なんぞ心配そうに声をかけられてしまいました。
そうですよね、
泣きはらした目で雨の中、踏切の前に長時間佇んでいれば、何かあったんじゃないかと思われるのは仕方がないですよ。
こんなことがあった時のために今後は、いかにも踏切ウォッチを楽しんでいます的な服装(どんな服装だ)と、うまい雨避け対策をとって、周囲に心配をかけないよう気をつけようと思いました。