現代では職業も多様化し、毎日会社に通う人ばかりではなくなってきた。
家やカフェ、図書館など自由な場所で仕事するスタイルを英語で遊牧民を意味する「ノマド」と呼ぶが、何もノマドは社会人のためだけのものではない。
誰しも家や会社の外に居場所を求めたくなる時がある。
そんな時に利用したい「コワーキングスペース」を調査した。
人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ……!
「コワーキングスペース」とは仕事・勉強するためのオープンスペース。
ここ数年で全国各地に増え、今では800〜1,000軒存在すると言われている。
1時間から利用できるところも多いため空いた時間に利用するのもよし、1ヵ月料金で毎日根詰めて利用するもよし。
今回わたしは大阪・ビジネスパークにあるOBPアカデミアに訪れた。
高層オフィスビルの9階に位置するため、エレベーターに乗った瞬間からまるでルンルンオフィスレディ気分。
利用は2時間1,000円(税込)から。
受付で手続きをし、入館証を貰って館内へ。
アカデミアの特徴は「ライブラリ」と「ラウンジ」「会議スペース」「イベントスペース」に分かれること。
入館証をピッとすれば入れるさながら秘密基地の「ライブラリ」は
私語や食事禁止でひたすら集中するための静のゾーン。
集中する人だらけの環境でもれなく自分の作業も捗る!
他利用者や打ち合わせ相手と交流しながら作業もできる動のゾーン「ラウンジ」「会議スペース」、
定期的にセミナーや講座が開催される「イベントスペース」。
月に100回近くイベントを行っており、先日参加した造型師MAKIさんの「造形作家MAKIのフィギュア造形塾〜アナタの作りたいをカタチに〜」も実はここで行われた講座だ。
「紳士淑女の知的書評合戦ビブリオバトル」「特殊メイクアーティストが教える魅惑のアイメイクセミナー」と、他では見ないような講座も気軽に参加できる。
もちろんWifiや電源は使い放題。
(席によるが)手が届く範囲に2個口のあるのでパソコン・スマホを同時に充電できる。
電話をするためのTEL BOXも完備。
こっそり電話したい派のわたしとしてはこの部屋が至福……!手元には電話に欠かせないメモ帳も用意される。
飲み物もフリーで、お茶はもちろん昆布茶や栄養たっぷりのジュース、抹茶ミルクなども飲むことが出来る充実っぷり。
コーヒー豆も一流ホテルと同じものを使っているらしい。
なんて至れり尽くせり……!
家で作業するとコップを用意するのがめんどくさくてついつい干からびがちのわたしも、おかげで常時潤えた。
本棚には1,300冊ほどが並び、利用者は自由に手にできる。
エッセイ、自己啓発本、絵本、小説、語学学習書。
大人の学びにそっと寄り添うセレクトだ。
辺りを見渡すと、利用者の幅広さが目に付く。
受験勉強をする18歳から、リタイアした70代まで。誰もが同じようにここへ作業をしにやってくる。
資格の勉強をする人もいるし、知識を増やすべく本を読み漁る人もいる。
似た職種・目的の人が集まるコワーキングスペースも多いが、ここは職種も目的もそれぞれだ。
だからこそ、新しい刺激を受けることがある。
わたしが作業をしているとたまたま隣に座った日本車大好きなベルギー人が話しかけてきてくれたので、いろんな話をした。
普通に生きていたら、ベルギー人と話す機会なんて滅多にないかもしれない。
ただ作業するだけに訪れるのもいいが、そういう普通に生きていたら出会わない人同士が繋がれてしまう場所こそが「コワーキングスペース」の醍醐味なのだ。
広い窓があるため、室内にいながら下界を満喫できるのもいい。
見渡す景色が綺麗すぎて、思わず何もかも忘れて空撮に勤しんでしまうことも。
視界の右側には大阪城まで見える。ビルだらけの世界にそっと佇む数百年変わらない光景だ。
心が浄化されていく……!
ノマドのためだけじゃない、「大人のサードプレイス」と名付けられたここは、自分を広げるきっかけになる場所。
コワーキングスペースには家でじっとしているのはもったいない、様々な出会いがあった。
『学びと交流を育む「OBPアカデミア」』
大阪府大阪市中央区城見2-1-61 ツイン21MIDタワー9階
TEL:06-6360-9555
営業時間:平日・土 7:00〜22:50/日・祝 9:00〜18:00
2時間利用1,000円(税別)〜