小さな露店が集まる「蚤の市」。

今では古物だけでなくいろんなものが集まると聞いて、宝探しに行ってきた。

 

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間は、広い世界のほんの一部で生きている。

全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ……!

 

そもそも「蚤の市」とはフランスで名前がつけられたもの。少しずつ特性は違えど、最近では「フリーマーケット」「ガラクタ市」なんて名前でも呼ばれている。

恐ろしいことに「蚤の市」は「ノミが付いているような古いものを売る」という意味でこの名が付けられた。

それはちょっと怖くて絶対買えない。

「蚤の市」という名こそフランスからやってきたが、日本では同様のイベントが遥か昔から行われている。

偉い人の命日に参拝するきっかけとなる縁日が神社で開かれていたのだ。

一番古いと言われる京都の東寺で行われる「弘法市」になると、もう1000年近い歴史がある。

 

今回足を運んだ京都・北野天満宮の「天神市」も歴史は長い。

毎月25日と定期的に開かれているにも関わらず、その規模は大きく並ぶ商店は約1,000軒!

朝の6時頃から始まるその市では、神社の中から外の道まで隙間なくいろんなお店が並んでいる。

 

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入口の鳥居も、お店と賑わう10時頃の人だかりで隠れてしまいそうだ。

そのまま参道に進むと食べ物のお店が並ぶ。

 

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焼きそばやフライドポテトなどジャンクなお祭りフードから、京都ならではの七味唐辛子やこんぺいとうなど種類も豊富で、食べ歩きする観光客も多い。

 

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中にはオシャレな手作りパンのお店も。

最近増えたフードフェスに負けずとも劣らないバリエーション。グルメ目当てに足を運んでも楽しそうだ。

 

こういうイベントと言うと、古いものが置かれるイメージが強いが、今は手づくりの作品を売るお店も少なくない。

 

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洋服やアクセサリー、陶芸品など”手づくり”の幅も様々。

 

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中でもわたしがトキメキを止められなかったのが「COSMOS」のちりめん細工の髪飾りだ。

大きな神社内を歩いていたら、思いもよらない「かわいいもの」や「かっこいいもの」に巡り合える。

 

どこからともなくポロンポロンと楽器の音が聞こえてきたので、ふと近寄ってみるとそこにはアフリカの楽器「カリンバ」専門店の「カリンバ工房maru sankaku shikaku」が。

 

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「なんてニッチなお店なんだ」と思いつつもよくよく見てみると、

 

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鯖缶や甘酒の缶を利用して作られている……!

まさか利用済みの缶で作られているとは到底思えないキレイな音色。

普通のお店では出会えない「こんなものも!?」と思えるものに出会えるのもこういうイベントのいいところだ。

 

でもやっぱり古物のお店が半数以上を占める。

玄人たちには傍目には価値があるかないか分からない、そんなものの中から「これだ」と思えるものを探す楽しさがあるかもしれない。

しかし、ド素人のわたしも見るだけではなくつい買いたくなってしまう楽しさがある。

それはひとえに「安い」から……!

 

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ひとつ500円の湯呑みに、

 

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1着1,000円の着物、

 

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北欧輸出用マグカップ300円。

えええー!!!こんな値段で買えちゃうの!??の連続。

着物に至っては「詰め放題」をやっている店もあり、外国人が押し寄せていた。

今や、着物を買う多くは外国人。

本気の人になると朝6時から来て9時間、目をさらのようにして買い物をするような人もいる。

日本人にとっても、「気軽に着物に挑戦できる機会」としてもっと浸透してもいいのかもしれない。

自分たちにとって分からないものでも、「これなんですか?」と聞けば店主が気軽に答えてくれることもあるので、交流も楽しみたい。

時には値段交渉できることもあるかも。

 

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牛乳瓶を集めたお店や、ボタンを集めたお店など不思議なお店も多々あった。

誰かにとっていらないものが、誰かにとっては宝物になる……そんな現場に出くわすことができる貴重な体験だった。

 

気が付けば買い物に勤しんでしまったわたし…。

 

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思ってもみなかった何かに出会える、それが蚤の市だ!

 

 

京都・北野天満宮

京都府京都市上京区馬喰町

「天神市」は、毎月25日6時~21時頃

 

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