<この物語は、ある霊能力者をモチーフにして描かれたフィクションである。>どれほどの時が経っただろう。常人ならば吐き気を催すに違いない光景に、まるで磁石に引き寄せられる砂鉄ように魅入っている明美は気付いてないが、健作のタバコがフィルターを残して燃え落ちている。それに気付いた健作が、握り締めた明美の手を解こうとしたその瞬間、淵を覗いていた三体の陽炎が、揃ってこちらへ向きを変...

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