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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、吉本興業所属の“霊がよく見える”芸人・シークエンスはやとも(29)。『ポップな心霊論』は、そんな彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【とある撮影スタジオに現れた血まみれの女性の正体は……】

 

これは、知り合いのヘアメークさんが、数年前に体験した話です。

 

彼女が、朝一番乗りで現場入りしたときのこと。メークルームに入ると、奥のほうにバスタブ付きのお風呂スペースが見えました。「バスタブが付いてるなんてめずらしいな」と思いつつ、着々と準備を進めていく彼女。すると背後から急に「ガタン」という大きな音が聞こえました。

 

その音は、どうやら例のお風呂スペースからしているようです。「何の音だろう?」と思い振り返ると、バスタブの中から血まみれの女の人が、ぬっと顔を出しているのが見えました。

 

あまりの恐ろしさに腰を抜かしつつも、なんとか荷物をまとめて外へ飛び出したといいます。ちょうどそのとき、同僚から電話がきて、自分が現場を間違えていたことがわかったそうです。

 

後日、そのスタジオで女の人が自殺したという話を聞いて「あれは幽霊だったのか」と思った彼女。でも実は、その女性が自殺を図ったのは、まさに自分が現場を間違えたその日。しかも亡くなったのは午後でした。

 

つまり、彼女が目撃したとき、その女性はまだ生きていたんです。幽霊のほうがまだマシだったかもしれませんね……。

 

【PROFILE】

シークエンスはやとも

1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。昨年8月には本連載をまとめた初の著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売された。

 

「女性自身」2021年6月1日号 掲載

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