『湘南爆走族』で織田裕二の彼女役を演じた杉浦幸 画像を見る

「『湘南爆走族』の撮影は、大映テレビ制作の『このこ誰の子?』(フジテレビ系)の撮影終盤と重なっていたんです。『このこ~』では望まない妊娠をした女子高生というシリアスな役だったのですが、『湘爆』では明るい女の子役。移動の車で、メンタル面を180度変えていました」

 

こう語るのは杉浦幸さん(56)だ。『湘爆』の撮影現場は、同年代が集まる和気あいあいとした雰囲気だったと振り返る。

 

「いまや大スターの江口(洋介)君や、織田(裕二)君も、当時は無名の新人。私は参加できませんでしたが、出演者同士の絆を深めるため、撮影に入る前に2週間くらい合宿したそうです。だから現場は本当の学校のような雰囲気で、ロケ弁は、給食の時間のように教室の机を合わせてみんなで食べていました」

 

江口、織田が演じるキャラクターは、原作漫画に忠実に再現されていた。

 

「普通のドラマでは、男性のメークはすぐ終わるのに、2人はすごく時間がかかる。しかも撮影をしていると髪形が崩れるから、ヘアメークさんも付きっきり。ふわっとしたリーゼントを保つために、ドライヤー片手に、大量のスプレーを吹きかけていました」

 

新人らしい勢いのある現場だったという。

 

「多少のNGが出ても、監督はカメラを止めずに回し続けて、新人らしい魅力を引き出していました。じつは台本にはないギャグやアドリブも、現場のノリで入れ込んだりしていたんです。一方、私は何本かのドラマ主演経験があったため、演技指導らしいものはありませんでした。新人の育成に忙しく、私にまで手が回らなかったんでしょうね」

 

アイドル誌では、江口、織田、清水美砂ら4人と取材を受けることも多かった。

 

「でも、美砂ちゃんは新人で緊張気味だったし、織田君は無口で、撮影の合間はイヤホンで音楽を聴いていて、自分の世界に入って集中するタイプ。取材では、当然のようにムードメーカー的な江口君と私がずっとしゃべるという図式でした」

 

現在、杉浦さんは『湘爆』で共演した村澤寿彦さんと一緒に、インターネットラジオ番組を担当。

 

「何十年も会っていなかったのに、3年ほど前に再会して番組を始めることに。いまだに彼のことは“丸ちゃん”と、当時の役名で呼んでいます。湘爆は私を青春時代に戻してくれるんです」

 

『湘南爆走族』(1987年)

漫画、OVAともに大ヒットした“湘爆”を実写化。江口洋介初主演作にして、織田裕二&清水美砂のデビュー作となるお宝映画。1万人におよぶオーディションで選ばれたのが、主人公・江口洋助と1字違いの江口洋介という奇跡!

 

【PROFILE】

すぎうら・みゆき

1969年生まれ、東京都出身。1985年のドラマ『ヤヌスの鏡』で主役に抜擢されデビュー、大映テレビドラマの常連として数多くの作品に出演。以後、音楽やバラエティ番組と幅広く活躍する。

 

画像ページ >【写真あり】デビューまもない頃の織田裕二(他1枚)

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