「ネット犯罪は、監視の目を避けるため“隠語”を使うなど、より巧妙になってきている」と、「全国Webカウンセリング協議会」の安川雅史理事長は言う。
サイトの掲示板では、以下のような、援助交際の取引を暗示させるメッセージが横行しているという。
《○←意味わかる人 高位置》
「援助交際の意味だとわかる人連絡してね 高校1年生です」
《15本3 穂別中田氏》
「15歳本番プレイは3万円 ホテル代別でコンドームなしOK」
《無道 WU吉 リア厨》
「2万円で援助してください 本物の中学生です」
※「無道」は円光寺の元住職の名前からとった「援助交際」の意味。「WU吉」はダブルの福沢諭吉で、2万円となる。
《三也2961800 銃護 ホ別2》
「池袋に18時 15歳 ホテル代別で2万円」
《のり塩あるよ!! 野菜もね P(有)》
「覚醒剤とMDMAあります 大麻もね 注射器もあります」
※「のり」「塩」は、覚醒剤使用で逮捕された女優と、MDMAを服用して性交渉をした俳優の名前からとっている。
このような生々しい内容でも、ネットパトロールの検索では一切引っかからず、商談が成立すると書き込みはすぐに削除されるので、警察の目は届かない。そして、LINEでも出会い系サイトのような事件が起きている。
「援助交際のつもりが、お金はもらえないで妊娠してしまい、その相手とは連絡がつかなくなってしまったという最悪のケースはよく聞きます。また大阪ではLINEで知り合った相手が暴力団員だと知らずにホテルに連れていかれ、部屋に入ったとたん覚せい剤を打たれて命を落とした女子高生もいました」(安川さん・以下同)
昨年5月、大阪府箕面市で無職の男(32)が準強姦と昏睡強盗の容疑で逮捕された。LINEで知り合った女子高生(17)を車内に連れ込み、睡眠薬入りのジュースを飲ませて眠らせたあと、暴行し、携帯電話を奪った。
「見ず知らずの人に会うことは、どんな危険を伴うのかということを、大人は子供にしっかりと教える義務があります。とくに女子生徒は性犯罪に巻き込まれ、望まない妊娠や命を落とす危険があります」