「不倫はダメ!きっと不幸になる」と、普通、周囲の人間は言う。しかし、本誌は「後悔してない、今が幸せですから」と胸を張る女性の話を聞いた。以下は、松枝奈津子さん(27・派遣SE)の告白だ。
26歳で結婚するまで、誘われれば簡単に関係を持ってしまってました。たぶん思春期に父親に捨てられたから……。父は母と別れて部下だった女性と再婚。それで男性観が歪んだというか。相手は、だいたい自信家で仕事のできる父のようなタイプ。むろんデキる男にとって女は1人じゃないですよね。
でも、結婚相手は父のトラウマを吹き飛ばすくらい素朴な人でした。居酒屋さんでたまたま隣の席に座った下町の職人さん。一回り年上で結婚願望もあったようで、出会って1週間でプロポーズです。穏やかで仕事熱心、とにかく浮気の心配がない人。周りからは驚かれましたね、「似合わない」と。でも、その反応が楽しかった。
彼との初エッチは出会ってから3カ月後。それも超タンパク。最初はその不器用さも安心できましたが、「イカないセックス」なんて初めて。それでも毎日求められるもんだから「まぁいいか」の消化不良がどんどんたまっていく。誘いを拒否するようになって、派遣の仕事を再開したら、また“昔の私”に戻ったんです。
相手はやっぱり仕事もデキるクールな人。部署の飲み会の2次会で「この後2人きりで飲みたい」と初めて自分から誘って。彼は少し考えてから「30分後に」とラインで返してきました。バーに寄ってからホテルへ。イカないセックスの反動か、その日の私は積極的でずっと上(笑)。帰り際に彼は「急にすごいごちそうをたべさせられたみたい」って。
それから、日曜出勤だの慰安旅行だのと嘘をついて、彼と会っていました。温泉の帰り、東京駅で「またホテルに行こう」って言う私、散々したはずなのにね。このころには「旦那との将来はないな」と思い始めていました。そして旦那に対する罪悪感と嫌悪感が生まれてくる。
ある朝、彼のお弁当の卵焼きを作っているとき涙が止まらなくなって、旦那も「誰かいるんじゃないか」って気付いたみたい。「もう自由になったほうが。最初から違っていたよね」と言われました。
結婚は2年ともたなかった。不倫の彼とは結婚はしないでしょうね。もう安定とか考えず、感性でパートナーを選ぼうと思っています。