最近コンシェルジュのいるマンションが人気だ。コンシェルジュとは、ホテルのフロントのように来訪者の対応や居住者の生活支援、たとえば宅配便やクリーニングの受け取り、タクシーの手配などを行う人を指す。

 

マンションの顔と呼ばれ、最近3〜4年で急速に浸透してきた。働いているのはおもに、人生経験豊かな、つまり中高年女性が多い。

 

コンシェルジュはマンションごとに10人程度のチームを組みシフト制で働く。収入や勤務時間など各自の希望に沿って働けるが、多くはパートの人。また、必要な資格もない。

 

「仕事はほとんど生活関連ですから、主婦としての経験が生かせます。転居時の電気はどうすれば?といった相談には、引っ越しを経験した主婦なら対応できるでしょう」

 

そう話すのは、株式会社アスク・採用担当の鈴木英策さん。今は首都圏に多い仕事だが、今後は地方にも広まっていくとのこと。株式会社アスクには、すでに10年以上コンシェルジュとして働いている人が約200人いるという。最高齢は70代男性だが、60代女性も現役で活躍中だ。

 

コンシェルジュとして働き始めてから、「イキイキしているね」とよく言われるようになったという加藤正欣さん(50歳)は、専業主婦からコンシェルジュになって1カ月。

 

「部屋番号やお名前は重要なプライバシーですから、ちょっとしたメモでも慎重に。仕事しながら少しずつ学んでいきました。50歳で、パソコンも何もできなかった私でも働けていますから、接客好きな方にはおススメです」(加藤さん)

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