必死で働いた現役期間を終えた老後、年金生活に入るや、思いもかけない形で老後破産の瀬戸際を生きるーー。そうした事例を『NHKスペシャル 老人漂流社会“老後破産”の現実』(9月28日放送)ではリアルに取り上げ、「早く死にたいーー」という独居高齢者の悲痛な叫びが、多くの視聴者に危機感を与えた。
「主人が先日、初めての入院・手術を経験し、家族が病気をすると差額ベッド代やリネン費、雑費など、高額療養費の対象にならない出費もかなりかかることを改めて実感しました。差額ベッド代は加入していた民間の医療保険で賄えましたが、自分の家計からの出費だと(個室へ移る)勇気が出なかったかもしれません」
そう話すのは、「子どもにかけるお金を考える会」などを主宰するファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。畠中さんは、家計を見極めたうえで、民間の医療保険やがん保険への加入は、老後破産を回避する手立てであるという。そこで、畠中さん推奨老後の備え保険を教えてもらった。
【がん保険】
アフラック「新 生きるためのがん保険Days」月払い保険料4,640円(Aプラン、入院給付金・通院給付金日額1万円)
がんと診断されたら一時金として100万円、上皮内新生物の場合は10万円、入院だけでなく、三大治療による通院も日数無制限に保障。特約で先進医療、診断給付金複数回支払特約を付加できる。「がん専門相談サービス」も無償で利用できる。
【医療保険】
オリックス生命「医療保険 新CURE」月払い保険料3,932円(三大疾病無制限プラン、入院給付金日額1万円、終身払)
七大生活習慣病による入院は1入院あたりの保障日数が2倍となり、さらに三大疾病の入院は支払い日数を無制限に保障する。手術給付金は、入院給付金が1万円コースの場合、入院中は20万円、外来は5万円が支払われる。先進医療給付金もあり、高度な自己負担への備えもできる。
【死亡保険】
ライフネット生命「かぞくへの保険」月払い保険料1,547円
人件費などの手数料を抑え、インターネット専業ならではの低価格を実現。手軽な掛金で500万円〜1億円までの高額保障を付けることも可能。大黒柱が家族にたくさん残したいときはおすすめ。
「保険は進化しています。若い方は治療費の負担で貯蓄が底をつくケースがあります。備えによってはそれを回避できるので、負担にならない程度の自分に合った保険を選ぶことが必要だと思います」