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「小泉新次郎氏を中心とする自民党の若手政策集団が、先月『こども保険』の創設を提言しました。提言によると、こども保険は公的保険で、介護保険と似ています。介護保険は、介護にかかる費用を介護保険料とし、健康保険に上乗せして徴収して、集めた資金で介護サービスの利用料を補助しています。こども保険も同様に、社会保険に上乗せして保険料を徴収し、集めた資金を就学前の子どもがいる家庭に支給するようです」

 

こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。与党若手グループ提言の「こども保険」は、社会保険料を0.1%上乗せして、就学前の子ども1人当たり月5,000円を支給するという構想だ。荻原さんは、そんな「こども保険」に疑問を呈する。

 

「根本には『社会全体で子どもを育てる』という考え方があるようですが、それ自体に異論はありません。しかし、『社会全体で』というなら国民全員が負担する税金でまかなうのが本筋でしょう。増税は世論の反発が大きいので、社会保険なら実現しやすいと考えたのではと、うがった見方をしてしまいます。なにより、必要な資金を国民から徴収しようと考える前に、国は天下り問題をはじめとするムダを排除するなど、やるべきことがあるはずです。安易に“取りやすいところから取る”政策は言語道断です」

 

そうでなくても、子育てには莫大なお金がかかり、特に女性は働くことも制限されがちだ。場当たり的な対策では未来は開けないと荻原さんは言う。

 

「『自分の人生を犠牲にしてまで、子育てはしたくない』と考える若い世代も現れており、私たちは説得するすべがありません。国の教育費負担は、OECD加盟国の中で最下位レベルが続いています。政府には『国立大学を無償化する』くらいの大ナタを振るっていただきたい。待機児童問題にも、抜本的な改革が必要です」

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