この日のために安倍首相が揮毫した「萬歳旗」は強風で倒れた。/(C)JMPA 画像を見る

平成を超える、世界186カ国の代表者が出席した「即位礼正殿の儀」。さらには饗宴の儀、翌日の茶会と、雅子さまは全力で臨まれた。そこには数々の知られざるドラマがあった。

 

《国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います》

 

皇居・宮殿「松の間」にしつらえられた高御座に立たれた天皇陛下が、国内外に即位を宣明された。

 

10月22日の「即位礼正殿の儀」。雅子さまは十二単に身を包まれて、御帳台にお立ちになった。極度の緊張のなかでも、雅子さまは落ち着いた動作で皇后の役目を全うされていた。

 

当日、雅子さまは天皇陛下より1時間早く、午前7時過ぎに赤坂御所を出発された。未明から雨が降りしきる悪天候。宮内庁関係者が明かす。

 

「午前9時から、両陛下が宮中三殿に参拝される『即位礼当日賢所大前の儀』が行われました。徐々に雨風が強くなったので、午後1時からの即位礼正殿の儀は、“雨儀”と呼ばれる形式にすることが決定されました。宮殿の中庭に居並ぶはずだった装束姿の宮内庁職員を3分の1に減らしたのです」

 

そんななか、荒天のせいで起こったハプニングがあったという。

 

「縦長の旗が26本、中庭に立てられたのですが、強風にあおられて3本が落下してしまいました。そのうちの1本は“安倍首相の旗”でした。『萬歳』の文字が刺繍されていたのですが、刺繍のもととなる文字は安倍首相が揮毫したもの。儀式の開始時刻5分前の出来事だったため、再び掲げられることはありませんでした」(前出・宮内庁関係者)

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