「私も60歳を過ぎていて、ひとり暮らしですが、女性の困窮者も増えているという話を聞いていて、胸がつぶれるような思いです。女性の仕事って、どうしても非正規労働が多い。ブラック労働でも真面目にコツコツ働いて慎ましやかに生活してきた。そういう同世代の女性たちが、コロナ禍で仕事を失うのではないか……そう思うと気が気じゃありません」
そう語ったのは、料理研究家で「ビックイシュー基金」共同代表の枝元なほみさん。
コロナ禍で生活が苦しくなっている人たちに料理を提供する、「年越し大人食堂2021」開催の記者会見を、12月21日、東京都内で生活支援を行う複数の支援団体が合同で行った。
その席上で、枝元さんはさらに、こう続けた。
「相談しづらいかもしれないけど、私が『大人食堂』にいることで、同年代の女性も『ちょっと行ってみようかしら』と思ってもらえるとうれしい。食を通して、ほっこりつながれる場にしたいんです」
『年越し大人食堂2021』は、1月1日・3日(両日とも12時~18時)、聖イグナチオ教会(東京都千代田区)で開催される。調理を担当するのは枝元さん。昨年に続き2回目だが、今回は新型コロナ感染拡大防止のため、枝元さんが調理した数種類の惣菜など約200食をパック詰めし、来場者に選んでもらう形にする予定だという。
また、大晦日の15時~18時には、東池袋中央公園(東京都豊島区)で、生活・労働・医療相談なども開催。住まいを失った人には、NPOのスタッフがひとり一人ていねいにヒアリングし、必要に応じて東京都が用意したビジネスホテルを案内する予定だ。
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