■知人を愕然とさせた碇容疑者の変わり果てた姿
一戸建てを出て、夫と離婚した碇容疑者と3人の子供たちに待っていたのは非道な搾取だった。前出のAさんはそのころに碇容疑者を見かけたことがあったという。
「以前はきれいに髪を染めていたのに、美容院にも行っていないようでした。それにガリガリに痩せていて別人のようになっていたんです。また無視されるのではないかと怖くて、声をかけることもできませんでしたが……」
Aさんは、その変わり果てた姿を思い出したのか声を詰まらせた。
また、前出の社会部記者は、
「“夫に慰謝料を請求する裁判に勝つためには、質素な暮らしをしなくてはいけない”と、貯金どころか生活保護費や児童扶養手当もむしり取られていたのです。食べ物を買うお金すら残してもらえず、一家は赤堀容疑者からときおり差し入れられる、少量の米やパン、菓子類などを分け合って生きていました。逆らうとそれすらも許されません。翔士郎くんは10日間水しか飲めないこともあったそうです」
’20年4月に翔士郎くんが亡くなったとき、体重は10kgほど。平均的な5歳児の半分にすぎなかった。だが信じがたいことに翔士郎くんの餓死後も、赤堀容疑者はまったく反省しなかったのだ。
翔士郎くんのための葬儀代、車を売った代金、碇容疑者が消費者金融から借りた数百万円……、赤堀容疑者が搾り取った額は、’18年春から’20年6月までの約27カ月で、なんと1,200万円にもなるという。
碇容疑者一家が痩せ衰えていくなか、“寄生”していた赤堀容疑者は優雅な生活を送っていた。
「赤堀夫妻はパチンコ店でよく見かけていたよ。夫婦で入れ代わり立ち代わり来ていたみたいだね」(赤堀家の知人)
「赤堀さんには2人の娘さんがいるのですが、バレエやピアノを習わせていると、言っていました」(前出のAさん)
碇容疑者が自分がだまされていることを知ったのは、翔士郎くん逝去の2カ月後のこと。保護責任者遺棄致死容疑に先んじて、詐欺や窃盗の疑いでも逮捕されている赤堀容疑者はいまだ容疑を否認しているという。
“あのときあの女に声をかけていなければ……”。わが子を失った碇容疑者はこの先どれほど、後悔の自問を繰り返していくことになるのだろうか。
「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載