安倍氏が主張「敵中枢攻撃」「核共有」は机上の空論
画像を見る 非核三原則についても議論をする必要があると主張した安倍氏

 

■先制攻撃の口実を与えることになる

 

それそも、敵基地や中枢への攻撃能力、核共有の整備は、むしろ戦争のリスクを高めることになるという。

 

「第二次世界大戦で敗北した日本は国連憲章では『敵国』にあたります。敵国が侵略行為を再現しようとした場合、国連加盟国は安保理の許可なく軍事制裁してもいいという『敵国条項』は、いまだ国連憲章に残っています(第53条)。日本が攻撃能力や核整備を進めることは、侵略行為を再現しようとしていると、他国に日本を先制攻撃する口実を与えてしまうことになるのです」

 

志田さんは、「声の大きい権力者の考えを、日本人の総意と混同してはいけない」という。

 

「安倍さんや松井さんたちは、国内の自分の支持者に向けて言っているところがあります。しかし、こうした発信を続ければ、国際世論に『日本は軍拡の方向に舵を切るんだ』と誤解されかねない。そうならないために、私たちが『なってほしくない』方向の考えにはハッキリ『NO』を表明していくべき。政治家は結局、民意には勝てないのです」

 

他国の悲劇に便乗して、恐怖と猜疑心を煽ってくる権力者たちの声を、冷静に検証しよう。

【関連画像】

関連カテゴリー: