ロープアーティストとして活動するハジメ・キノコ氏によって建物全体が縦横無尽に赤紐で“緊縛”されたインスタレーション作品が、5月8日まで東京・原宿のアートスペース「スタンドバイ」で公開された。
そんななか7日には、建物同様に体を赤紐で縛られた5人の女性が、建物外壁に縛り付けられるパフォーマンスが行われた。
ハジメ氏は同日に、Twitterを更新。外壁に吊るされるように縛り付けられた女性たちと、それをひと目見ようと集まった群衆を映した動画を添付し、次のようにツイートした。
《原宿のキャットストリートの野外で、人を5人も吊りました。ポジティブな観覧者様達に囲まれ、感無量です》
建物や人の体を縄や紐できつく縛る「緊縛」をアートとして表現したハジメ氏に、《かっこよすぎ》《本当にアートだよね》といった賛辞が。
しかし、動画には屋上近くの高さまで吊るされた女性も映っており、Twitter上では安全管理を問題視する声が上がっている。
《表現は自由だけど、安全管理は徹底して欲しいと常々思うのです。 事故は芸術に含まれないぞと。 万が一には備えて欲しい》
《例の緊縛アートの件は騒ぎ立てて言うつもりはないけど、普通に安全面は大丈夫なの?とは思いましたよね…。マットとか床に敷いてるわけでもなさそうだしなんでGOサイン出たのか不思議》
《あの高さ、5人同時、そして同好の士だけじゃなくてギャラリーの中にどんな人がまぎれてるかわからないこと、という点で危険すぎると思う 緊縛は信頼関係で…とか言ってる人もいるけど、外の世界に出てしまってる以上、そういう範囲を超えている》
加えて、女性たちを外壁に縛り付ける作業を映した動画や画像も拡散されている。それらには、女性や作業スタッフもヘルメットやハーネスといった安全保護具の装着は確認できなかった。
果たして、安全管理面はどのように対策がとられていたのだろうか? そこで本誌は、アートスペース「スタンドバイ」を運営する「en one tokyo」に電話で取材を申し込んだ。しかし、「担当者が不在」との理由で、安全管理対策について話を聞くことはできなかった。
「スタンドバイ」によると、本誌取材に対して「折り返します」とのことだったが、安全管理についての説明はなされるのだろうか。