24時就寝で朝4時半起き、入浴も不可…近鉄の子供向け駅員体験が“過酷過ぎ”と話題、担当者が語った真相
画像を見る 厳しそうに見えるスケジュール

 

■「お子様のペースでやりたいことだけをやってもらったら良い」

 

本誌が15日午前に近畿日本鉄道株式会社に取材を申し込むと、同イベントの担当者から話を聞くことができた。

 

まず、「子供たちにとって辛いプランではないか」という声は届いていると明かした上で、“基本的には自由参加”だと説明した(以下、カッコ内は担当者)。

 

「本物の駅員の仕事内容を体験してもらうというプランなので、子供にとって厳しいとは思います。ただ、これを強制している訳ではないのです。旅行商品のツアーとしてお客様に喜んでもらおうと企画しているものなので、例えば、参加されるお子様が『眠たい』となれば合宿所で寝ていただいて全然構いません。

 

また、必ずしも朝4時に起きなければいけないというわけでもなく、お子様が10時くらいまで寝ていたとしても問題ございません。タイムスケジュールや業務などの計画はありますけど、お子様のペースでやりたいことだけをやってもらったら良いという感じです」

 

また、入浴や食事の提供がないにもかかわらず、参加費が「高いのでは?」との指摘にはこう事情を明かした。

 

「参加費については、ほぼほぼ人件費になります。当日、駅の係員を1名、旅行の添乗員も2名配置しているので、3名が付きっ切りで対応することになっております。また、しばらく合宿所を使用していないため荒れ放題となっており、清掃や畳交換、お客様の寝具の用意などをすることになりました。その辺りの諸費用がかかってくるので、この参加費で価格設定をさせていただいた次第です。儲けは考えておりませんので、利益はゼロと考えていただいて構いません」

 

では、なぜこのタイミングで長年使用していなかった合宿所を活用して、イベントを実施するに至ったのだろうか? 担当者はその経緯を、こう話してくれた。

 

「きっかけは昨年、日本経済新聞に掲載された記事で“子供のころ、駅員さんが働いている姿を見て僕も駅員さんになりたいと思った”と、筆者が駅員の業務に興味を抱いた気持ちを綴ったコラムを読んだことです。それで私たちも、『もしかしたらお子様が近鉄の駅員の仕事を見て、近鉄に愛着を持っていただけるかもしれない』と思い、このツアーを考えさせていただきました。

 

駅員に憧れているお子様がいることに共感を覚えまして、ぜひ一度体験していただけたらと思ったのです。合宿所に泊まる機会もないと思いますので、お子様にとっては楽しんでもらえるのではないかなと考えております」

 

担当者は最後に、「お子様たちのペースで楽しんでもらいたいと思っています」と改めて語っていた。波紋を呼んだ職業体験イベントだが、実際には“ホワイト”のようだ。

出典元:

WEB女性自身

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