■優先パスは「周辺のタクシーに空きが出るまで探車を継続」
どうやら、優先パスの料金はタクシー会社に還元されているわけではないようだ。GOの担当者に話を聞くと、「GO」を利用してタクシーに乗車した際の支払額には「タクシー事業者(乗務員)が受け取るタクシー料金」「GOが受け取る手数料」の2種類あるという。その上で、優先パスの手配料金は後者にあたるとし、《これは「車種指定」や「優先乗務員指定」といったサービス同様、通常の利用に加えたアプリ内のオプションサービスだからです》と説明した。
また、「優先パス」の仕組みは次のようなものだと返答が。
《・通常は「今すぐ乗りたい」というお客様のニーズに沿うよう、依頼を受けた後、一定の距離/時間の範囲で探車を行っています。
・通常探車の時間内では空車が見つからない場合であっても、もう少し時間や追加料金がかかってでも乗りたい、というお客様のニーズが存在しています。
・そこで、オプションとして「優先パス」を選択いただいた場合は、アプリが周辺のタクシーに空きが出るまで探車を継続し、空車が発生次第、優先パスをご利用の方から順に車両を手配します》
客側としては“どうしても乗りたい”ときには便利な優先パスだが、ドライバー側としては“どうしても乗せたい”となる仕組みではないようだ。あるタクシー会社の社員は次のように本音を漏らす。
「優先的にタクシーを呼びたいのであれば有料なのは仕方がないとは思いますが、でも、200円でも300円でも運転手さんに還元してあげられるのであればね。Uberなんかはそういうシステムがあるんですよ。だからそういうのもGOさんはやってくれたら嬉しいなっていうのはこちらの意見ですがね」
とはいえ、GOの普及により助かっているという利用者や運転手は多い。サービス開始から3年が経つなか、さらなる“進化”に双方からの期待が高まっている。