斎藤元彦兵庫県知事(46)をめぐる“パワハラ・おねだり疑惑”などを公益通報した元・西播磨県民局長のYさんが自死するなど、前代未聞の事態に発展している兵庫県政。
県議会調査特別委員会(以下、百条委員会)で実施された県職員に対するアンケート調査でも、約4割が知事のパワハラを把握していたなどと回答。斎藤知事は、いよいよ追い込まれている。
8月30日に開催予定の百条委員会では、斎藤知事の証人喚問が予定されているが、目前にして、斎藤知事を擁護し続けてきた吉村洋文大阪府知事(49、「維新の会」共同代表)が態度を一変。
今後、斎藤県知事に、辞職勧告や不信任決議案を提出する可能性も「十分ある」として、“斎藤切り”の姿勢を見せ始めたのだ。
斎藤知事は3年前、維新の会と自民党の一部が推薦する候補として兵庫県知事選に出馬。吉村知事との蜜月ぶりをアピールして当選。大阪以外で初の“維新系知事”として注目を集めていた。
「吉村知事は、大阪万博やIRカジノをなんとしても成功させたい。その補完役として、斎藤知事には期待していました。だから擁護してきた。しかし、これ以上擁護するのは、リスクが高すぎると判断したんでしょう。いよいよ維新の会派から、不信任決議案を提出する動きが出るのでは、と噂されています」(在阪記者)
というのも、このところ下記のように、ここ最近、維新が擁立する候補がことごとく落選しているからだ。
4月21日・・・大阪府大東市長選→維新公認候補者落選
7月7日・・・・京都市議補選→維新公認候補者落選
7月28日・・・大阪府議補選→維新候補者落選
8月25日・・・大阪府箕面市長選→維新公認の現職・上島一彦氏落選
とくに、直近の箕面市長選は、現職がダブルスコア近くで敗退している。
「秋には衆議院の解散総選挙も囁かれていますが、このままでは維新が大敗する可能性もある。少しでも人気を回復したい吉村代表が、起死回生をかけて斎藤知事の不信任決議案を提出するように、地元の維新の県議に促す可能性は十分あると見られています」(前出・在阪記者)
不信任決議案は、議員の3分の2以上が出席し、4分の3以上が賛成すれば提出できる。知事は10日以内に議会を解散するか、辞職するかを選択。解散した場合は選挙で民意を問うことになり、不信任決議案を提出した会派が過半数を取れば、知事は自動的に失職することになる。