《読売新聞グループ本社は30日、本紙の元経済部記者についてSNS上で流布・拡散されている情報が、国会答弁や記者会見の客観情報から、事実無根であることを確認した》
3月30日の読売新聞朝刊で報じられた声明。ここで書かれている《SNS上で流布・拡散されている情報》とは、中川昭一元財務・金融大臣(享年56)の「酩酊会見」に関して、最近読売新聞に向けられていた“疑惑”を指す。
中川氏といえば’09年2月14日、ローマで開催されたG7国財務相・中央銀行総裁会議後の会見に臨むも、呂律が回らず、目を閉じるような場面が目立った。この様子から中川氏は飲酒を疑われ、批判的な報道が過熱。帰国後、中川氏は同月16日の国会で「風邪薬を飲みすぎたことが原因」と釈明しつつ、酒は「飲んだのをごっくんということであれば、ごっくんはしておりません」と“たしなんだ程度”だと明かしていた。
また、同月19日の衆院予算委員会では、財務省の玉木林太郎国際局長(当時)が、記者会見前のランチに「取材で近寄ってこられた記者の方」が同席したとし、これが読売新聞の女性記者だったと証言。いっぽう、中川氏の飲酒の程度については「口をつけた程度の飲み方しかしておられません」と説明していた。
この会見から17年たった今、なぜ読売新聞に疑惑の目が向けられたかといえば、中川氏の妻である中川郁子元衆院議員(67)が3月29日にFacebookで先述の女性記者に関して言及したからだ。
郁子氏は投稿で、中川氏が玉木氏から《記者会見はなくなりました》と聞かされたと説明。そして、中川氏が酒を“たしなんだ”とされているランチの様子について、中川氏と女性記者の実名を明かした上でやり取りをこう明かした。
《(編注・中川氏が女性記者から)「記者会見がなくなったのなら、この薬を飲んで食事のあと、ゆっくり休んだら?」と言われて、渡された薬を飲みワインを一口だけ飲んだのだそうです》
無類の酒好きとして知られる中川氏だが、郁子氏によると、海外出張では飲まないように心がけてたという。なお、中川氏が飲んだ直後の出来事として、郁子氏は《(編注・女性記者が)「おもしろいことが起こるわよ」と、複数の人に伝えていたそうです》とも伝えた。
これを受けて、読売新聞は冒頭に加えて、《当時の河村建夫官房長官も記者会見で、中川氏から「風邪薬を多めに飲んだのが原因」との説明を電話で受けたことを明らかにしていた。「体調にかなり無理があった。深酒したとかとは全く関係ない」とも述べた》と説明。《虚偽情報の拡散は放置できないため、目に余る投稿の削除を求める法的措置を検討する》とした。
また、読売新聞に関する記述以外にも、郁子氏は《玉木林太郎さんは、その後、財務官に昇格し、夫の死後は、OECD事務次長へと異例の出世をして行きます》など意味ありげな内容を書き綴っていたのだが……。31日までに投稿は何の説明もなく削除され、Xでは以下のような反応が起こった。
《あれれれ?なんで消すんだろ?》
《消されたんだ!とか騒ぐぞ……》
《投稿を削除とは何か言われ非難されたりしたかな?》
なお、そのほかに《命懸けの告発》と言った声も上がっているが、郁子氏の投稿にある女性記者が関与したとする疑惑は、中川氏が’09年10月に亡くなった直後から、ネットの掲示板などで何度も取り上げられている。
4月2日時点で、郁子氏からは削除した経緯などについての説明はない。
画像ページ >【写真あり】「酩酊会見」でうつろな表情を浮かべる中川昭一氏(他1枚)
