■ホルムズ海峡に続き“頼みの迂回路”も寸断
しかし境野さんは、11月以降も見据えれば楽観はできないと指摘する。
「ホルムズ海峡を原油タンカーが事実上通れなくなるなか、東西パイプラインは海峡を避けて紅海側へ原油を運び出す重要な迂回ルートでした。イラン戦争後は世界全体の原油供給量の約4〜5%に相当する日量400万~500万バレルを運んでいたとされます」
ところが、紅海側でもイエメンの親イラン武装組織フーシ派による脅威が高まり、東西パイプラインで紅海へ運んだ原油を、日本などアジア市場へ向けて外海に運び出すバブ・エル・マンデブ海峡の航行リスクも増していた。
「そのため、出光興産などは東西パイプラインでヤンブーまで運んだ原油を、バブ・エル・マンデブ海峡を避け、アフリカ南端の喜望峰を回って日本へ運ぶルートに切り替えていました。
ただ、喜望峰を回れば大幅な遠回りになります。パイプラインが攻撃される前に出た原油は時間差でこれから日本に到着しますが、今度はその原油をヤンブーまで運ぶパイプライン自体が止まった。つまり、政府がこれまで想定していた供給見通しの前提が変わってしまったわけです」
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