■頼みの米国産原油も世界的な争奪戦に
米国がイランを攻撃する今年2月末まで、日本は原油輸入の9割以上を中東に依存していた。その後は米国などからの代替調達を急速に増やしてきた。
しかし、米国産原油への依存を強めることにもリスクがあるという。
「米国の戦略石油備蓄は9月11日時点で約2億8500万バレルと、歴史的な低水準にあります。そんななかで各国が米国産原油に殺到すれば、世界的な争奪戦になります。日本だけに優先して出してくれるわけではありません。日本にはまだ備蓄がありますから、すぐに石油がなくなるという話ではないが、いま一番怖いのは、さらなる価格の高騰です」
中東情勢の緊迫化で、原油価格だけでなくタンカーの運賃や保険料も上昇している。
「遠いところから高い原油を買えば、運賃も保険料も上がる。そこに円安も重なります。この状況が続けば、どれだけ物価が上がるのか。本気で考えなければいけません」
9月15日には、欧州で取引される一部の現物原油が1バレル130ドルを突破。18日現在、指標となる北海ブレント原油先物は約104ドルとやや下落したものの、イラン戦争前と比べ約5割高い水準が続いている。
境野さんは、原油高を補助金で抑え続ける政策にも疑問を投げかける。
「いつまでガソリン補助金による支援を続けるのか。原油価格がさらに上がれば、価格を抑えるための財政負担も膨らみます。それをいつまで続けられるのかという問題です」
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