■『90%減少』=不正な申請が90%の証明にはならない
高市首相は前述のX投稿で、政府の取組の状況を説明。
たとえば、在留資格「経営・管理」(一般に「経営管理ビザ」。外国人が日本で事業を経営したり、管理業務を行うなど就労のための在留資格)については《諸外国の同様の制度に比べて、許可基準が緩く、移住目的の方法として悪用されているなどの問題が指摘されていました》と前置き。
《許可基準の見直しを行い、新たな基準に基づく厳格な審査を実施》した結果として《令和8年(2026年)上半期の「在留資格認定証明書交付件数」は、前年同期比90%減少(3,074件減少)となっています》と実績をアピール。
これについて打越議員は、「はたして大幅に厳格化する必要性があったのでしょうか?」と疑問を呈する。
「在留資格『経営・管理』の要件は2025年10月に厳格化されました。外国籍の方が日本で事業を行う場合の在留資格認定証明書の交付基準が、たとえば資本金の額は500万円から3,000万円へと、一気に6倍に引き上げられたんです。
『90%減少』=排除すべき不正な申請が90%あったという証明にはなりえません。不合理なほどに厳しいハードルを課して、結果として在留資格を受けられる件数が激減したことを、ドヤ顔で実績アピールしているとしか映らないんです」
また、高市首相は同投稿内で「企業内転勤」(海外にある会社の外国人の社員が、日本にある事業所へ人事異動することを想定した在留資格)でも制度が厳格化され《令和8年上半期の「在留資格認定証明書交付件数」は、前年同期比で15%減少(739件減少)し、より実態に即した運用が行われるようになっています》と実績として強調。
打越議員はこれについて「15%減少したからといって、不適切な申請があったとみなすのは、乱暴ではないでしょうか」と指摘するのだ。
「必要な日本への転勤まで、認められなくなってしまったケースがなかったのか? またその会社に従事する方々に不利になるような影響が生じていないのか? そこがキチンと検証されなければ、実態に即した運用とはいえないはずです」
打越議員は選挙区のある新潟県で、会社経営者などから「切実なお声を耳にしています」と話す。
「猛烈な人手不足の中で一生懸命努力して、外国人を採用できる筋道をやっと切り開いたという飲食店のオーナーさんが、今回の厳格化で『せっかく採用できると思った人材が、来日できなくなった』と頭を抱えていらっしゃいます。これで地域への出店をあきらめざるを得ない方の声も聞いています」
高市首相に、その声は届いていないのだろうか?
