X JAPAN 24年ぶり千葉凱旋「サマソニ」5万人と“鎮魂”Xジャンプ!
『courtesy of SUMMER SONIC 2011』
YOSHIKI率いるX JAPANが、14日、千葉QVCマリンフィールドで開催された、日本最大の真夏のロックフェスティバル「サマーソニック」に初参戦し、XJAPANの“猛威”を振るうステージに、会場を埋め尽くした約5万人が熱狂の渦に巻きこまれていった。YOSHIKI、ToshI、PATAと千葉出身の彼らにとり、地元でのライブは24年ぶりとなる。
前日の大阪「サマソニ」の興奮も冷めやらぬまま、公演直前には、「欧州ツアー」の感想と、さらに10月に行われる「アジアツアー」の日程を会見で発表。
(本誌桑原靖撮影)
ライブへの意気込みを聞かれると、SUGIZOの「今日は戦闘態勢に入ってます」という宣言に加え、リーダーのYOSHIKIも「X JAPANという名前通り、日本を背負うつもりの気持ちでパフォーマンスをします」と断言した。
会場はスタンドもアリーナも超満員。
X JAPANを初体験する観客も多いはずだが、1曲目の『JADE』での“総攻撃”が始まると、YOSHIKIの気合と迫力あふれるドラムプレイに呼応するかのように、観客も拳をつきあげて場内が一つになっていく。
『Rusty Neil』『紅』と、X JAPANの初期の代表曲に、前日の大阪の熱狂をしのぐ盛り上がりを見せた。
『courtesy of SUMMER SONIC 2011』
「すっげぇ YOSHIKI、半端ない、ほんとスゲェ!」と観客が感嘆の声をもらす。
YOSHIKIは、『何があっても乗り越えて前に進むんだ! みんな、共に歩もう』というメッセージを、魂のこもったドラムスティックの一振り一振り、ピアノの鍵盤に触れる一指一指で体現しているかのようだ。
そこには、真に傷つき涙したものだけが持ちえる強さがある。
観客は、そんなYOSHIKIとX JAPANから、勇気と励ましをもらい、拳をあげる強さや合唱の声にもさらに力が入っていっている。
SUGIZOのヴァイオリソロの音色にYOSHIKIの繊細なピアノで『紅』のイントロが始まると、会場はさらにヒートアップ。
演奏後、YOSHIKIは、大阪に続き『サマソニ』に出たことへの感謝の思いと、この千葉で、ToshIやPATA、TAIJIと出会い、そしてHIDE、SUGIZOとの出会いに触れた。
「出会いがなければ、去年の北米ツアーも、9月の南米も、10月のアジアツアーもないし、日本のみんながいつも応援してくれるおかげです。心から感謝しています。
このステージに立つ前にもいろいろなことがあって……解散後、すぐにHIDEとの別れがあり、今年はTAIJIとも別れがあって……でも、今日はHIDEもTAIJIも一緒に心の中で演奏していると思います。
そして日本も3月11日にたくさんの方が亡くなられて……この場を借りて黙祷をさせてもらっていいかな」と、鎮魂の祈りを呼びかけた。
1分間の黙祷に5万人が一斉に目を閉じ祈りを捧げる。かすかに他のライブ会場からの演奏の音がかすかに流れていく中、QVCマリンフィールドは静かな祈りの時が流れた。
「みんな、どうもありがとう」というYOSHIKIに、とても優しい観客の拍手がなり響く。
「まだまだいろんな課題が残っていると思うけど、この国にもいろんな課題が残っているけれど、みんなで力を合せて気合で乗り切っていこうと思っています」とYOSHIKI。
祈りの後、『ENDLESS RAIN』の静かなバラードを大合唱した後は、ToshIの「そろそろお前たちの本気を見せてくれー」と、『Born to be free』『I.V.』と、一気に過激なパフォーマンスに一転。
『腹から声だせよー』とあおるToshIからマイクを受け取ったYOSHIKIは、「聞こえねえよー気合入れろー。天まで届かねえー」と絶叫。
『courtesy of SUMMER SONIC 2011』
夜の帳が降りて行く中のラスト『X』では、「サマソニ」ということを忘れ、まるでX JAPANのツアーライブかと思うほど、会場が一つの大きなうねりと化した。
「天まで届け~」というYOSHIKIの願いと観客が一つになり、5万人がX ジャンプ。
哀悼の黙祷と大合唱とX ジャンプは、X JAPANと観客が、70分の“共に歌う鎮魂ライブ”を創りあげていったかのようだった。
ライブ後、YOSHIKIはステージの上で、観客に向けて深々と丁寧に頭を下げた。
ステージを下りる直前にも、まるで神聖な儀礼を終えたかのように、静かに一礼するYOSHIKIの姿に、観客たちからおしみない拍手が送られ、過激かつ、温かな感動に包まれフィナーレを迎えた。
「X JAPANは今も進化の過程にあるんです」というYOSHIKI。
来月からは南米へ。10月にはアジアツアーがスタートし、さらなる飛翔の場へと旅立っていく。
『courtesy of SUMMER SONIC 2011』
【X JAPAN南米ツアー日程】
9月 9日(金)Teatro Caupolican, Santiago, チリ
9月11日(日)VENUE, Sao Paulo, ブラジル
9月14日(水)El Teatro, Buenos Aires, アルゼンチン
9月16日(金)Scencia, Lima, ペルー
9月18日(日)Circo Volador, Mexico City, メキシコ
【X JAPANアジアツアー日程】
10月28日(金)韓国 ソウル(Olympic Park Gymnastics Stadium)
10月30日(日)中国 上海(Shanghai Grand Stage)
11月 2日(水)中国 北京(Bejing Worker’s Stadium)
11月 4日(金)中国 香港(Asia World Expo)
11月 6日(日)台湾 台北(TWTC Nangang Exhibition Hall)
11月 8日(火)タイ バンコク(Impact Arena)
<関連サイト>
YOSHIKI RADIO オフィシャルウェブサイト
http://www.siriusxm.com/boneyard
HFPA/ Hollywood Foreign Press Association オフィシャルサイト
http://www.goldenglobes.org/blog/2011/08/hfpa-gives-away-record-1-5-million/
YOSHIKI オフィシャルツイッターサイト
http://twitter.com/YoshikiOfficial
X JAPAN オフィシャルウェブサイト