肺炎のため9日に87歳で亡くなった東映名誉会長である岡田茂の通夜が10日に東京・青山葬儀所で営まれた。数々の任侠映画を大ヒットさせたこともあり、会場には『仁義なき戦い』や『緋牡丹博徒』のテーマソングなどが流され、俳優の梅宮辰夫(73)、松方弘樹(68)ら2400人が参列した。祭壇は菊や胡蝶蘭を使用し、東映のシンボルともいえる『波』をイメージして作られていた。通夜の司会は第10期東映ニューフェイスで岡田名誉会長と家族のような付き合いがあったという俳優の小林稔侍(68)が務めた。弔辞に立った三田佳子(68)は、『映画界のドン』と呼ばれた岡田らしいエピソードを披露。「あまりの忙しさに不満をぶつけた時、『後先を考えず進むことも必要だよ。立ち止まってはいかんのだよ』と言われ、揺るぎのない一言が私の身のうちに染み込んで、大きな指針となっています」と語った。 デビュー以来、東映映画に多数出演してきた俳優の渡辺謙(51)は「オヤジ以上というか僕らには怖い存在だった」と涙ながらに語った。渡辺の妻で女優の南果歩(47)は「20代半ばの頃、東映の作品に出ていて、試写を見た岡田会長が『よかったよ』と声をかけてくれた」と思い出を語った。(撮影:鈴木高宇)

関連カテゴリー:
関連タグ: