「田原さんはとても良いお客さんでしたから、こういうことになってとても残念なんです。でも、ほかに手段がなかったので……」
そう話すのは、都内で飲食店を経営するS氏。彼は飲食費約260万円を支払うよう請求する通知書を、6月11日付で弁護士を通じて田原俊彦(52)と、元店舗関係者のK氏に送付した。以前S氏の店では、田原が頻繁にパーティを開催していたという。そのほとんどで会計も含めた窓口を務めていたのがK氏だった。
「Kはパーティなどの仲介をすると同時に、一部店の経営にも関わっていたので、支払いの際にレジを操作することもできました。実際の代金とレジに入った金額が一致しないことがあっても、当初は会費の徴収などの関係で一部の支払いが少し遅れているくらいの認識だったのですが、さすがに金額がかさんできて。Kに支払いを促そうとしたところ、連絡がつかなくなり、結局そのまま。それで正式にK本人と、パーティの主催者であった田原さんに支払いを求める通知をしたんです」
S氏が田原に宛てたという通知書の控えを見せてもらうと、そこには次のような記載があった。
《……田原様におかれましては、K氏と連絡を取っていただき、お支払いの催促にご協力いただく、もしくはパーティー主催者として上記支払いをお願いしたく存じます……》
本誌は、田原本人にこの件の真相を聞こうと、都内の自宅から車で出かけるところだった彼を直撃した。
――飲食店の未払い金について支払いを督促されているそうですが、どうされるのですか?
「どうされるもこうされるも、こっちに落ち度はまったくないから。オレが正しいか間違っているかどうか、それは最終的に法廷の場で明らかにされることでしょ」
――(会計を担当していた)K氏とはどのようなご関係?
「友達だからね、K君は。オレは逃げも隠れもしないし。金を払わないだなんて、そういう遊び方はしていない。オレに降りかかった火の粉かもしれないけど、カードの明細もあるし、『ツケで』って言ったことは1度だってないから」
――田原さんがパーティの主催者だったのですか?
「いいや、オレは主催のようなことをしたことはないから。打ち上げだったり、誰かの誕生日だったりで(店を)使ったけど、そのときの決済はその場でちゃんとやってます。ぬれぎぬを着せられているだけだから、対応のしようだってないし。K君に聞いてみればいいと思う」
田原は最後に、
「いくらオレが田原俊彦だからって失礼だと思う。オレは人にお金を借りて遊ぶことはしないから」
そう言い残すと、車で出かけて行った。
その後、本誌はK氏にも金銭トラブルについて聞くことができたが、彼もまた「根拠も証拠もない金額です」と、未払いについて全面否定。当事者のいずれもが、法廷で争うことを辞さない構えのようだ。