中山秀征の『語り合いたい人』。第3回は、かつて深夜番組『殿様のフェロモン』で共演し、反目し合った2人が顔を合わせた。今田耕司(47)と中山秀征(46)が、今あらためてじっくり語り合う。
中山「『殿様のフェロモン』から20年、テレビにお世話になり続けてきたわれわれだから、テレビについて語りたいんだけども」
今田「そうですよね。『テレビは終わった』っていう人もいるけど、僕はテレビで育ってきたから、やっぱりテレビを諦めたくないですよ」
中山「今、コンプライアンスが厳しいじゃない。だから、やる前からやめちゃう。怒られないものを作る傾向がありますよね」
今田「ドラマは『半沢直樹』や『あまちゃん』でちょっと流れが変わったかな。テレビはまだ捨てたもんじゃないし、バラエティでもやり方さえ考えればまだまだ可能性があると思いたい」
中山「バラエティが今いちばんトーンダウンしてるのかもね。当時の『ごっつええ感じ』とかと今では、作り方が全然違うでしょ?」
今田「セットにも金かけてましたよね。番組が終わるときに、とんでもない“ごっつ借金”があるって聞きましたから(笑)。安く作ったセットは、松本(人志)さんがすぐ見抜いて、『世界観が違う』言うて使わなかったことも多々ありました。忘れもしないのが、セットにNGを出して2週間後くらいに、ディズニーランドにあるようなバカでかいセットができてたことが。『この口あける恐竜、意味あるの?』っていうくらいすごかった」
中山「たまに、このデジタル時代にこのボロボロのセットか……っていうのもあるよね」
今田「民放の予算が削減されている中で、コントってなかなか厳しいですよ。お金がなくてどうしようもないときに、アイデアが生まれることもありますけどね。マツコ(デラックス)の番組が1回で放送打ち切りというのもありましたけど、時代が時代ですから、どれだけ攻め込めるか加減がわからないこともありますよ」
中山「少し前だったら言われなかったと思うよ。僕も昔、同じような番組をやったことあるけど、今だとダメなんだなぁって思ったもん」