昨年、『DOCTORS2』の怪演技で再注目を浴びた高嶋政伸(47)。離婚騒動から1年10カ月たった今、苦境の日々と再起の胸中を語ってくれた。

「2年前の離婚騒動のさなか、母親(寿美花代・81)は『こちらもマスコミのみなさんと鬼ごっこ。楽しいわ」というメールをくれました(笑)。また、『今体験していることは、将来役者として、ものすごい“芸の肥やし”になるはずだから心に刻んでおくように』と何度も言われました。そういう意味ではあちらにもご家族やご親戚がいらっしゃるわけで、失礼な言い方になりますけど『あの経験は無駄ではなかった』と思います」

 具体的に言うと、人間の本当の気持ち、本音がよくわかったような気がする、という。

「1年10カ月に及ぶつらい裁判でわかったのは、きれい事ではなくこの世には“本音の世界”があるということ。裁判というのは煎じ詰めれば、いわゆる勝つか、負けるかで、勝敗の分かれ目になるのは証拠です。だから、きちんとした証拠を見つけるためにどんな手でも使う。そうしたすさまじい世界のど真ん中にいて、たいへん勉強になりました」

 父・高島忠夫さん(83)の近況は?

「今はうつ病も、パーキンソン病も治って、いたって元気です。両親を見て思うのは『これぞ理想の夫婦』ですね。昔、母親に、不測の事態が生じたとき、夫と子供とどっちを取るのか聴いたとき、即座に『そんなの忠夫さんに決まってるやないの!」という答えが返ってきました。そうでないとたった一人で10年近く父親の介護はできなかったと思います」

 そして今思うのは……。

「そういう両親を目の当たりにして、僕としては、もう一度結婚したい(笑)。なるべく早い機会に結婚して、両親に孫の顔を見させてあげたい。それが両親への、ささやかな恩返しになると思っています。役者としてのこれからは、闇に潜む有象無象の人間ーーとりわけ“人間の屑”や“極悪”を演じてみたいと思っています」

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