1月13日、舞坂ゆき子さん(37)が結婚した。彼女は、“九ちゃん”の愛称で親しまれた国民的スター・坂本九さんの次女だ。元タカラジェンヌ(6年間在籍)で、現在は犬の洋服をデザインするなど、ペット関係の仕事に就いている。

九ちゃんは、彼女が8歳のときに飛行機事故で亡くなった。

「父とのいちばんの思い出は、毎年、お正月にハワイに連れていってもらったことですね。日本ではなかなか、普通のことが普通にできなかったんです。ゆっくり家族との時間を過ごせて――ビーチやプールに出かけたり、ショッピングをしたり、楽しかった……。これがいちばんです」

 ゆき子さんは、このたび、7年のつきあいを経て、会社員男性との結婚を実らせた。九ちゃんは生前、娘の結婚相手について、こう話していたという。

「僕とテニスをして、勝てないと結婚させないよ」

 母である柏木由紀子さんは、23歳で九ちゃんと結婚。25歳で長女を出産、その3年後にゆき子さんを出産した。今回の結婚式では、柏木さんが娘のバージンロードを一緒に歩いた。本来なら、九ちゃんが歩くはずの道。柏木さんはこのときから泣いていた。柏木さんは式を振り返りこう語る。

「ほっとしたというか、さびしいというか、感動・感謝で、何度も泣きました。バージンロードは……歩き始めからダメでしたね。パパと歩くはずだったと思うと、涙が止まらなくなってしまって。私への手紙のときはもう、全然ダメでした」

 披露宴のテーブルには、九ちゃんの写真。妻が着た花嫁衣装は娘へと受け継がれ、その純白のドレスをまとった娘の姿に、父は卓上で幸せいっぱいほほ笑んでいた。

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