12月7日、第1子となる女児を出産した後藤真希(30)。後藤が暮らすのは、東京・下町の2LDKの一般的な家賃約11万円のマンションだ。だが、出産3日後の12月10日。後藤が入院中で誰もいない自宅に、夫(27)が帰ってきたのは、なんと朝の7時半。前夜は自宅以外の場所に泊まっていたようだ。いったいどこにいたのか――。
この朝、建設業で働く夫は、家で着替えだけ済ませると、すぐに仕事現場に出勤していった。じつは、ゴマキが入院している都内の病院は、妊娠がわかったらすぐに予約を入れないと入院できないほどの人気。分娩料(5泊6日)は初産婦で55万円と少しお高めだ。
「でも、全室個室で、ホテルステイのような特別室もあり、パパも宿泊できるんです。料理がおいしいのも売りなんですよ」(近所の住民)
そう、夫は浮気で朝帰りしたわけではなく、出産前からゴマキに付き添って、産院に毎晩泊まり込んでいたのだ。朝になると、着替えだけ取りに自宅に戻り、そのままハードな仕事現場へ――。
「本当にできた旦那さんですよ。仕事中にも、コンビニでカップ麺を買って、車の運転席で食べているのを見かけました。子育てに備えて、倹約しているのかしら……。頭が下がりますよ」(近所の住民)
夫が現場での仕事を終え、再び自宅に戻ったのは、この日の夜6時前。荷物を持ち、すぐに家を出て向かった先は、もちろん妻子が待つ産院だ。到着すると、一刻も早く妻子に会いたいのか、大股で飛び跳ねるように病棟へダッシュしていった。
そしてこの日も、夫はゴマキと一緒に病院に宿泊。親子3人、新たな絆を確認しながら眠りについた――。夫の愛に支えられ、新米ママの奮闘が始まる。